体験報告



北海道



6月21日(水)函館


北斗市立上磯小学校
黒田 裕子さん(PTAベルマーク委員会委員長)
長野 聰美さん(    同     副委員長)
私たちの上磯小学校は児童数635名と管内では大規模校で、128年の歴史と伝統のある学校です。今年の2月1日に旧上磯町と旧大野町が合併し、道南では函館市に次ぐ第2の市として北斗市が誕生しました。上磯小学校は、北斗市の中心部に位置し、総合文化センター、総合体育館などがあり、施設や自然環境に恵まれた学校です。様々な教育活動を展開し、読書活動やボランティア活動、文化・スポーツ面での成長を願って吹奏楽や合唱、陸上の部活動にも熱心に取り組んでいます。特に、吹奏楽部は全道吹奏楽コンクールで、12年連続金賞という輝かしい成績を上げています。

PTAのベルマーク委員会は和やかな雰囲気でとても人気があり、人数が最も多い委員会です。1クラスから2〜3人やってくださる方がいて、今年度は40名でのスタートになりました。本校は40年以上も前の1963年(昭和38年)9月2日にベルマーク運動に参加したということで、私たちも驚いています。平成11年には、累計300万点を突破し、ベルマーク財団から感謝状をいただきました。また、今年度のベルマーク新聞新学期号には、2005年度の集票点数が道内12位で載っており、こつこつと活動してきて本当によかったと思いますし、これからの活動の励みにもなりました。

これまでに購入した主な学校設備は、1999年と2001年にスポットライトを1機ずつ、2002年には綱引きロープと巻き取り器などです。前年度は、3年がかりで約26万円のポータブルワイヤレスシステムを購入してようやく目標を達成でき、また25,300点をへき地学校教育設備助成金として寄付できました。これらの購入品は、学習発表会や運動会などの行事をはじめとした教育活動の多くの場面で役立っています。

活動の内容は、月に1回、学校行事と重ならない日を選んで、午前9時30分から12時まで学校のPTA室をお借りしてカット作業を行っています。PTA室には、ベルマーク委員会専用の整理棚を置かせていただいています。各クラスにマグネット式の収集箱が設置されていて、カット作業日に委員が集めて回ります。

収集箱は、他に郵便局や信金、老人介護施設にも置かせていただいており、時には地域の団体や個人の方々が学校にベルマークを届けてくださって協力してくださいます。カット作業日の直前には、担当の先生に、カット作業日のお知らせと収集の呼びかけなどをベルマーク便りに書いていただいて、全戸に配布して収集の工夫をしています。集計と発送は、だいたい1学期と2学期終了後に行っており、今年度もその予定でいます。

今回、皆さんの前で発表させていただく機会があり、本校のベルマーク委員会が40年以上の歴史をもつことが分かり、本当によかったと思います。年々、収集量が少なくなってきていますが、これからもずっと良い状態で続いていけるように、次の若い世代のお母さんたちにバトンタッチできるように、そして何よりかわいい子どもたちのために、微力ではありますが、こつこつ根気よく頑張って活動して行きたいと思っています。
=6月21日、函館市民会館で


6月22日(木)札幌


札幌市立 栄西小学校
種市 章子さん(平成17年度PTA学年代表委員長)
設楽 直美さん(  同   PTA副会長)
本校は今年で36周年を迎え、校区はほとんどが住宅街です。全校児童570名、教職員は50名です。地域との結びつきは強く、地域の方をゲストティーチャーとしてお招きし、読み聞かせや昔遊びをし、子供たちと交流しています。また、PTAでもバレーボール大会を開いたり、花を植えるなどの環境整備をしたり、各町内会、各種団体、PTAが連携し、「地域ぐるみで子供を育てていこう」と活発な活動を展開しています。

ベルマーク運動への参加は1971年からで、昨年には200万点校の仲間入りをし、感謝状をいただきました。活動の推進役は学年代表委員で、ベルマーク便りを集計前に発行し、各家庭にベルマークを持ってきてもらうよう知らせています。もちろん、このお便りで、集計結果も知らせます。

集計当日は、各クラス2名のベルマーク協力員が集まったベルマークを番号別に仕分けし、点数計算をしています。和やかな雰囲気の中、2時間ほど作業をします。この時は、切り取ったベルマークが風で飛ばされないように窓を閉め切って作業をします。40名程の熱気で部屋は南国みたいになるので、体温調節の出来る服装で来てもらうようにしています。

4年前に私もこのベルマーク説明会に出席して聞いたお話を参考にして、校内だけではなく、校区の大型スーパーに回収箱を置かせていただいたり、地域の方にベルマーク回収のお便りを回覧板で回したりしました。その結果、そのお便りをご覧になった方が、資源ゴミ・リサイクルセンターの知人の方にお願いし、ペットボトルに付いているベルマークを回収して、たくさん届けてくれるようになりました。

昨年からは、プリンターの使用済みインクカートリッジを回収しています。回収ボックスを学校玄関とPTA会議室、職員室のパソコンの近くに置いています。自分の職場のカートリッジを集めてくれる方もおります。このような活動を通して、2003年から3年間、年間累計点数が全道1位、昨年と一昨年は全国でも7位という輝かしい成果を得ることができました。

これらベルマークの点数で、子どもたちに役立つものを購入してきました。例えば、オーブン電子レンジ。これは家庭科や総合的な学習の時間で調理に使います。おいしいパンも作ることができます。試しに役員でパンをつくりましたが、おいしいと好評でした。あるいは一輪車。休み時間やクラブなどで使います。バランス感覚を鍛えるには、ちょうどよいですね。友愛フェスタで大人気の綿菓子を作る機械も購入し、これで3台目となりました。また一昨年は、子供を守るために防犯ブザーを購入し、必要な子供に貸し出しをしています。今では、ほとんどの子が携帯しています。

今後も子供のためになるPTA活動を続けたいと思っています。PTA活動は、自分自身のためにも役立っています。子供の笑顔を見るために、頑張る子供たちのためにPTA活動の活性化をめざし、頑張っていきたいと思います。これからも、その一環として、ベルマーク運動を続けます。
=6月22日、札幌市の札幌サンプラザホールで


6月23日(金)帯広


帯広市立 柏小学校
瀬尾 美由紀さん(平成17年度PTA学級委員長)
私たちの学校は今年86周年を迎える歴史と伝統のある学校で、児童数は458人です。近くには裁判所や測候所、総合病院などがあり、木々が多く緑豊かな環境にあります。

PTAのベルマーク活動は、全学級委員会の中に組み込まれています。ベルマーク運動への参加は、1967年(昭和42年)からです。2001年(平成13年)には400万点を達成できました。毎年10万点くらい集まっていましたが、2年前からは6万点くらいになってしまいました。収集方法は、各学級にベルマーク収集箱を置き、ベルマーク通信や学級通信、参観日懇談会などで呼びかけています。本年度は、ベルマーク参加商品の展示を参観日に実施しました。また地域の方たちに向けては、郵便局・コミュニティーセンター、病院にベルマーク収集箱を置かせていただきご協力をお願いしています。
 
集計の方法は、まず最初に学級ごとにベルマークを会社別に袋分けします。次に同じ会社のベルマークを点数毎に仕分け、同じ点数のものを10枚ずつセロテープ・ホッチキス、紙に貼るなどしてまとめます。集計伝票は、各会社2枚ずつ用意して、1枚は袋に貼ります。1回目は、袋に貼らない伝票で集計します。また別の人が、袋の伝票で再集計します。このように2段階で集計して、ミスをなくすようにしています。2枚の伝票の合計が合えばOKです。全体集計では、2枚の伝票を計算して各会社の点数と枚数を出し照合して確認します。これまでの購入品の主なものは、周年事業に合わせて寄贈した書籍、最近では、ストップウオッチや黒板クリーナー、ミシンなどです。

学級の目標点数は、以前は7000点でしたが、2年前から5000点になりました。残念ながら目標を達成したのは、6年生の2学級だけでした。学級で300点というところもあり、いかに集めるかがこれからの課題です。「うっかり捨てるなベルマーク」を合い言葉にコツコツと活動しています。周年事業に向けて積み立てるのもいいのですが、子どもたちに身近なものを購入して、ベルマークが品物になることを実感してもらうため、毎年品物を購入しています。ベルマークを大切にする気持ちが、物を大切にしたり、リサイクルを考えたり、何より心の教育になると信じています。

継続は力なり、地道にコツコツ取り組んでいくのが、ベルマーク運動だと思います。多くの人の協力があってこそできるベルマーク運動です。いつまでも続くことを心より願っています。
=6月23日、帯広市民文化ホールで


6月23日(金)旭川


旭川市立忠和小学校
菊地里絵子さん(PTA施設部長) 
 忠和小学校は、忠和地区全体を校区としています。忠和地区は旭川市の発展に伴い、昭和40年(1965年)代から宅地造成され、第2次ベビーブーム世代の誕生で地域の児童数が増大しました。そのため、独立した小学校設置が地域住民から熱望され、昭和53年(1978年)に神居小学校から分離する形で開校となりました。平成18年度は、各学年3クラス編成で、5月現在児童数は635名です。「心もからだも健康な子」を教育目標に掲げ、「心豊かで親切な子」「よく考えてやり抜く子」「よく遊び喜んで働く子」を具体目標にしています。
  PTA活動は、本部、教養部、生活部、厚生部、事業部、施設部と6つに分かれており、施設部がベルマーク収集活動を担当しています。施設部のメンバーは各クラス1名と部長の計19名です。また、役員以外の保護者も全体集計のときに各クラスよりベルマーク係として運動に加わります。ベルマーク運動には学校開校時より参加、29年目を迎えています。ベルマークは学期ごとに1回、年3回収集し、クラスごとに集計したのち全体で集計作業を行ないます。今までの累計点数は300万点近くに達しています。
  具体的には、年度初めに各クラスにベルマーク箱を設置します。子供たちは各家庭からベルマークを持ち寄り、この箱に入れます。学期末にいったん締め切り、各クラスの施設部員が箱に集まったベルマークを回収して持ち帰り、それをまず会社別に分け、それぞれ点数を数えて封筒に入れ、会社ごとの合計点数を封筒に記入します。全体集計では、施設部員とベルマーク係が集まり、各クラスで部員が数えた点数が合っているか確認し、全クラス分のベルマークを集めて会社別合計を出します。最後に全会社分の合計を出し、全クラスの合計点数と合致させて終了となります。
  ベルマーク運動を継続する上で工夫しているのは、毎年4月に「ベルマーク運動にご協力をお願いします」といった呼びかけプリントを配布していることです。これには、ベルマークの見つけ方、切り方、集め方などを紹介しています。今年は、ベルマーク運動の仕組みをより理解してもらえるよう、ベルマーク財団のホームページなどを参考に作成した図を入れたり、ベルマークの切り方のイラストを入れたりして説明しました。
  年3回のベルマーク集計の時には、事前に収集締切日をお知らせするプリントを配布し、全体の意識が高まるように心がけています。今年は学校の協力のおかげで、児童会活動でもベルマーク運動に協力してもらえることになりました。構内のポスター掲示や校内放送での呼びかけを行うとのことですので、これまで以上に児童と保護者が一体となった活動が展開できると思っています。学校での全体集計は、ゆったりと作業ができる場所を提供していただき、雑談を交えながら和やかに活動しています。
  最後に、全体集計の結果については、プリントでお礼を述べるとともに、集計結果をクラス別に掲載し、活動そのものの盛り上げをはかっています。さらに今年は、児童会との連携を図り、子供たちの運動参加意識を高める目的で、集計結果の良かったクラスに表彰状を贈ることを予定しています。
  このようにして29年間活動してきた成果として、黒板消しクリーナー、サッカーネット、パソコン、耕運機、トラクターなど多数のものを購入し、子供たちのさまざまな活動に利用しています。
  今後は、ベルマークがよりよい学校づくりに役立っていることだけでなく、へき地や被災地の学校などの教育環境の整備にも貢献しているという仕組みを子供たちに伝え、PTA活動と子供たちが連携し、自ら進んで参加しようと思える活動にしていきたいと考えています。それはベルマーク収集の実績につながるだけでなく、ボランティア精神を培うための基盤ともなると信じています。
=6月23日、旭川市の旭川北洋ビル8階小ホールで