2009年の第24回ベルマーク便りコンクールへの応募ありがとうございました。全国の101校・園から応募があり、入賞作品はすでにお知らせしていますが、それ以外にも素晴らしい作品がたくさんありました。少し長くなります、こうした中から、入賞作品も含めて、特徴があるものや目立ったものを紹介します。
◆たくさん集めるコツ
まずベルマークがどうやったらたくさん集まるのか。青森県八戸市立新井田小学校では次のようなコツを紹介しています。
「★ベルマーク一覧表を目のつく所に張る★はさみと入れ物を準備する★子供とベルマークを集める意味を話し合う。何についているか確認する★職場の協力を得る★祖父、祖母の協力を得る。兄弟にも声をかける★ご近所にも協力を得る」
兵庫県姫路市立御国野小学校ではこんな具合です。
「無理なく…家にあるものから見つける!無駄なく…知らずに捨てないで!根気よく…小さな点数も1つずつ!そして忘れずに…学校に持って来てください!」
次は埼玉県三郷市立八木郷小学校の「こんなことに気をつけて!ベルマークを集めましょう」です。
「ベルマークは長い間家に置かず、こまめにクラスの収集箱へ」「ベルマークは余白をもって切って下さい」「もしかしたら捨てているかも。ゴミを捨てる前にちょっと確認」
みんな当たり前のことですが大事なことばかりですね。
◆協賛会社の商品を工夫して特集
目立ったのはベルマークのついている協賛会社の商品を特集する例です。
横浜市立豊岡小学校は「年末年始のお役立ち商品」をまとめました。「クリスマスケーキやおせち作りに、三井製糖(上白糖)、日清オイリオ(ごま油、サラダ油)、森永乳業(北海道バター)、白鶴酒造(まる) 年賀状に 寺西化学(かきかたフェルトペン)、キヤノン、エプソン(インクカートリッジ)・・」
「夏のベルマーク一覧」をまとめたのは神戸市立港島小学校で、「冷たい飲み物がうれしい!」「お父さんはビールと餃子?」「おやつやお昼に」「チャレンジしてみる!?」「夏休みの勉強や工作に」と見出し付きで分類しました(
=写真1)。
「こんなところにベルマーク!」というタイトルでイラストを添えて紹介したのは千葉県市川市立鬼高小学校(
=写真2)で「キッチン編」「冷蔵庫編」「運動会で活躍?お弁当編」と多彩。例えば「ブルボン ガムのパッケージの側面、ラベルについています。小さいものは切らずに出してください」「湖池屋 ポテトチップスなどスナック菓子 油をきれいに拭いてから提出してください」などと具体的です。
広島県江田島市立大古小学校は「夏休み!ベルマーク見〜つけた」「飲んで飲んで〜ベルマーク」「バレンタインもベルマーク」という具合。カラフルなのが特徴ですが、興味をひくように「キャラクターのいるベルマーク見〜つけた」というのもありました。
ベルマーク手帳の協賛会社のページをコピーして、ベルマーク便りの裏に「協賛会社・商品の紹介コーナー」としたのは京都市常磐野小学校(
=写真3)です。初めての応募と言うことでしたが、良いアイデアですね。
◆ゲームやクイズで関心盛り上げ
ゲームやクイズでベルマークに関心を持ってもらおうという試みもたくさんありました。
沖縄県沖縄市の高原小学校は独自のクイズを考えました。「みなさんが集めたベルマークの1〜3位までをかっこの中から選んでね」「ノートに、ベルマークがついているものもある、は○?×?」という具合(
=写真4)。年度末には正解者の中から「ベルマーク博士」を選んでいます。
岡山市千種小学校では、「ベルマーク協賛会社クイズ」を載せました。「『日清焼きそばU.F.O.』の名前の由来は「U・うまい」「F・ふとい」ともう一つは?」という具合です。
青森県弘前市福村小学校は、「おしえて!ベルはかせ」でベルマークの仕組みを、ミニミニベルクイズで「クイズ」を掲載しています。
「夏休みラリーにチャレンジ=身の回りにあるベルマークを探してみよう」として台紙を配布したのは横浜市立豊岡小学校です。ノートと飲み物に付いているベルマークは3つずつ張り、さらに自分で見つけたマーク3つを教えてもらう、というもの。教えてくれたベルマーク情報は、ベルだよりで紹介しました。
どうですか。協賛会社の名前を織り込んだ独創的なクイズの仙台市中野栄小学校にも負けていませんね。
◆ズバリ標語も
標語も工夫を凝らして登場します。
「帰省先、ここにもあった!ベルマーク」「ベルマーク 目指すよ 次はトップ3」「3学期 仕上げはもちろん 3万点!」(東京都杉並区立済美小学校<)
「年賀状 作った後は ベルマーク」「どのお菓子? 選ぶ基準は ベルマーク」(広島県東広島市立八本松小学校)
「知らぬうち ボランティアしてる ベル集め」(大分市立寒田小学校)
「捨てればゴミ 活かせば大きな夢」(福岡県志摩町立可也小学校)
◆ため息、鼻息 ベルマーク委員の感想あれこれ
ベルマーク活動をしているPTAの方の感想も様々です。
「先日、1回目の集計をいたしました。缶のフタを開けるとベルマークが、トコロセマシとぎゅっと詰まっていました。缶の設置にかかわる者としては、なんかとても嬉しい瞬間でした。さて、これらを整理していると、いろいろな顔が見えてくるのです。何枚もまとめて切ったと思われるのがあると『忙しい中、台所の隅かなんかで「トントン」と揃え、手早くチャッチャッと切ったのだろうか』とか、少々曲がっているのは『子どもも一緒に、楽しいオシャベリなどしながら切ったのかも』とか、丸い角まで丁寧に切れているのに出会うと『ゆったり落ち着いて生活していらっしゃるのだろう。こんな風に私もなれたら…』とか勝手な想像がどんどん膨らみ、「フフッ」と思わず笑ってしまい、心の中がフワッとあたたかくなった感じがしました。次の集計時には、どんなベルマークに出会えるかしらとワクワクしています」(群馬県伊勢崎市立境小学校)
ベルマークとの出会いを大事にされている気持ちが伝わりますね。
「きっといつか役に立つかもしれない…と、おうちに長年大切に溜めておいてくださった様子のたくさんのベルマーク、ロータスクーポン等を拝見し、胸が熱くなりました。たくさんのベルマークを寄贈いただき、ありがとうございました。また、お手荷物になるにもかかわらず、たくさんのインクカートリッジもお持ち頂き寄付いただきましたことを、大変嬉しく思います。今後とも、どうぞご協力のほどよろしくお願いいたします」(東京都東久留米市立第五小学校)
「ベルマーク活動は、皆様や子どもたちの関心・協力なくしては成り立ちません。ベルマークをより多く集めるのに近道はありません。ベルマークに「関心」を持ち、「意識」して「地道に」集める。これにつきます。ベルマーク委員として、初めて触れたベルマークの世界は、思っていた以上に深く、やりがいのあるものでした。捨ててしまえばただのゴミ、しかし、気づいて集めていけば、子どもや学校、そして世界の困っている子どもたちの役に立つ、大きな力を生み出せるものです。より多くの皆様に、この活動のすばらしさを知り、触れていただきたいと委員一同願っています」(仙台市立台原小学校)
中にはこんな感想もあります。
『危険な鼻息…ピンセットでつまんでいるのはキシリトールガムについている小さな小さなベルマーク。こんなに小さなマークに気づいてくださり、ありがとうございます!ちょっとした鼻息でも飛んでしまうこのようなサイズのマークのカットは、大きめで結構です。周囲1センチくらい残して切っていただけると作業もはかどります。よろしくお願いいたします」
横浜市立川和東小学校の「活動室 こぼれ話」でした。
◆子どもたちも応援
次に子どもたちの声を紹介しましょう。
「今日、ベルマークを仕分ける仕事をしに行きました。最初はベルマークがゴチャゴチャでほとんどわかりませんでした。でも、よく見ると点数が同じベルマークは色などが同じなのに気づき分かりやすくなりました。とても楽しかったです」。仕分け作業を手伝った福岡市東区美和台小学校のお友達です。
埼玉県から函館へベルマークが!
「私の家では、埼玉県に住んでいる私のおばさんにベルマーク集めを協力してもらっていて、集まると埼玉から私の家まで送ってくれます。それから家では、食べ物の箱とかを捨てる時に表や裏をよく見ること、買うときにベルマークが付いているのを選んだりすることもあります。家の台所のハサミがある所と同じ所にベルマーク入れをかけてあります。すぐに切り取れて簡単で、私もお手伝いして切り取っています」。北海道函館市の鍛神小学校3年生のベルマーク集めです。埼玉から函館までベルマークを届けてもらっているんですね。
◆熱心に、でも柔軟に
ベルマーク活動への参加呼びかけもあります。
「お金を捨てている?!いつも細かい作業ありがとうございます。ベルマークの収集…めんどくさいですよね。・ベルマークがついていても面倒でついつい捨ててしまう…
・ベルマークがついているかどうかチェックしないで捨ててしまう…。捨ててしまえばただのゴミ…。でもみんなで集めれば大きな金額になります。ぜひご協力下さい!」
(東京足立区立綾瀬小学校)
「回収日はみんなが持って来てくれたベルマークを分ける作業があります。その時は、手は動かしながらのおしゃべりタイム!庭で遊んでいる子供達の様子も見ることもできますよ。『今日は10時までしかできない』『今日は用事があってこれない』『じゃ、今日はべるちゃん休みに…』なんてこともしばしばあります。が、メンバーが大勢いれば、当番にしながらの活動もできます。むずかしいことはありません。無理せず、楽しみながらの活動をめざし、これから先もずっとベルマークを集める保育園に一緒にしていきませんか?」(岸野保育園=長野県佐久市)
熱心に、でも臨機応変に活動されている様子がうかがえますね。
こんな言葉もありました。
「おかあさんに何かベルマークについて一言と言ったら『ポテチは湖池屋で、ガムはロッテで2度おいしい!』という言葉を贈ってくれました。ベルマークのついている商品は、おいしいものを食べた上、ベルマークも貯まって2倍うれしい、という意味だそうです(群馬県伊勢崎市立境小学校)」
なるほど、ベルマークの特徴を独特の感覚で言い当てていますね。
◆ちょっといい話
赤門学園赤門幼稚園(浜松市)では、近くの特別養護老人ホームにベルマーク箱を置かせてもらっていますが、設置や回収するときには、園児がお遊戯したり、歌を歌ったり、一緒に遊んだりして、利用者の方と交流しています
茨城県稲敷市の江戸崎小学校では、ベルマーク回収箱を置き、協力してもらっている保育所、保育園3カ所にベルマークで買ったソフトドッジボールを贈りました(
=写真5)。「園児の飲むお茶をベルマークのついているものに替えるなどしてたくさんの協力を頂いている」そうです。
もう一つ紹介します。
「先日庭の掃除をしている時に、『今でも八木郷小学校(埼玉県三郷市)では、ベルマークを集めていますか?』と声を掛けてくれる方がありました。家の前のポスターを犬の散歩の時に見て、何度か我が家のポストにベルマークを入れてくださった方でした。『ポスターが無くなったので…』ということでした。『集めてます!』という答えに、『じゃあ!』と家にわざわざ戻り、すぐに小瓶いっぱいのベルマークを届けてくれました。『また、集めておきますね』という、言葉と共に。八木郷小の活動を、応援してくださる気持ちに感謝です!」。
いい話ですね。
いかがでしょうか。ベルマーク活動の様子が生き生きと伝わり、活動のヒントがたくさんあったのではないかと思います。今年もベルマーク便りの応募をお待ちします。