体験報告



近畿



6月12日(金) 和歌山

和歌山県鷺森幼稚園
笹本 日登美さん(2009年度母の会役員)
石原 美香 さん(同)
黒田 慎子 さん(同)
辻  信子 さん(同)
(右から)
 鷺森幼稚園は今年、創立85年目を迎えます。浄土真宗、鷺森別院に隣接、360人が在籍しています。
 ベルマークの整理日は毎月1回あり、満3歳児、年少、年中、年長の中から2クラスに担当していただき、ベルマーク委員4人と、幼稚園母の会の役員の方々とともに2時間ほど作業しています。
 集まったベルマークはイチゴパックの入れ物を小分けしてテーブルにセットし、それを4、5テーブルを作ります。ベルマークについている番号に合わせて牛乳パックに入れていきます。
 その後、番号別に袋にまとめる作業に移りますが、ここで、そのまま各テーブルで1〜99までの作業をするのでなく、例えばAテーブルには各テーブルの1〜20までの牛乳パックを集めて作業する、といった感じで作業効率を上げるよう工夫しています。
 同じ点数のものを10枚まとめてホチキスで留めていき大きな袋に入れ、10枚に満たないものは小さい袋に入れます。集計発送は年1回、3月に行っています。
 昨年度のベルマーク預金は9万9732点でした。保護者や園児のベルマークへの意識の高さがこの点数につながっていると思います。ベルマーク預金の活用ですが、子どもたちの安全のため、各保育室にあったアップライトピアノを電子ピアノに切り替えました。

=6月12日、和歌山県民文化会館5階大会議室で

6月11日(木) 大阪・堺

大阪府堺市立金岡南小学校
樋口 由佳 さん(08年度PTAベルマーク実行委員長)
都築 絹子 さん(同本部役員)
鈴木 さゆりさん(同)
(右から)
 金岡南小学校は今年度で30周年を迎えます。ここ6、7年で人口が増加、児童数も350人ほどだったのが今は660人も増えました。PTA役員は各クラス3人ずつで昨年度は57人。クラスからの3人のうちの1人がベルマーク委員です。
 新校舎が出来るので昨年度はベルマーク預金で掛け時計6個を買いました。平成19年度はノーパンク一輪車6台と大縄跳び20本を頂きました。
 収集は学期に1回で年3回、子どもたちが袋にベルマークを入れて持ち寄ります。クラスには回収箱を設置しています。2年生以上は量の多い会社の番号を牛乳パックに仕分けして入れるようにしてあります。
 収集が終わった翌週から、役員が各クラスから回収箱を引き上げ、集計を始めます。会社ごとに仕分けたら、B5の白紙のコピー用紙に計算しやすいようにベルマークを両面テープで貼り付け1枚で何点と合計点数と会社番号を記入していきます。
 この作業は家に持ち帰っても出来るため、働いているお母さんの役員にもして頂けます。そのB5の集計が出来たら会社ごとの番号のついた封筒に仕分けし財団へ郵送できるまで入れておきます。
 在校生以外にも地域にあるスーパーや薬局、老人会館に回収BOXを置かせてもらっています。

(スライドショーを使って発表)
=6月11日、サンスクエア堺(堺市立勤労者総合福祉センター)で

6月10日(水) 兵庫・神戸【2】

兵庫県西宮市立浜脇中学校
北中 早苗さん(ベルマークボランティア)
 浜脇中学校は1969年にベルマーク運動に参加して以来の累計が昨年秋、500万点に達しました。特別なことをしているわけでありませんが、6年前から、PTA組織を離れて、学校ボランティアとして活動するようになりました。そこが少し他校と違うとこかなあと思うところです。
 主に生徒会が中心になってベルマークを集めています。各クラスに回収ボックスを設置して1カ月に1回、各クラスで点数を数えてから、生徒会に持ってきます。生徒会でもう一度数えて点数の多いクラスを表彰します。生徒会で集計したベルマークは1カ月1度、ベルマークボランティアのところに来ます。
 また、ボランティア独自でお願いして市民館や生協のお店にも置かせてもらっています。
 こうして集まったベルマークを1カ月に3、4回の活動日を決めて、仕分けや集計作業を行い、1学期に1回、財団に発送します。
 昨年は25人がボランティアに登録してくださり、活動日には12、3人が参加しておしゃべりしながら2時間ほどの作業をしました。ボランティアなので「できる人ができる時に参加する」という気楽な感じが参加しやすいようです。遅れても早く帰っても大丈夫というのもボランティアならでだと思います。
 2003年まではPTAの保健部がベルマークを担当していました。仕事をしているお母さんが増え、保健部の仕事をするのがやっとでベルマークまで手が回らないという状況でした。
 そこで保健部OBのお母さん6、6人でベルマーク作業を手伝うボランティアが作られました。このボランティアはあくまでも保健部のためのボランティアでしたので、保健部との日程が合わないなどなかなか思うように活動が出来ませんでした。
 その頃、浜脇中学校では「地域に開かれた学校づくり」事業として、学校ボランティア活動が盛んでした。地域の方や保護者など100人以上がボランティア登録して、さまざまな活動をしていました。ベルマークもPTA組織から離れて学校ボランティアに加えてもらうことになりました。
 こうして04年度より、ベルマークボランティアとして、11人が登録して活動がスタートしました。ボランティア活動になって自分たちの都合の良い日に活動できるのでとても良かったのですが、ひとつ問題がありました。新しい人の確保です。PTAなら、毎年選出するのですが、ボランティアとなると、そうはいきません。
 初めの3年間は、新しい人がなく、細々と活動していました。毎年5月に募集の手紙を各家庭に出させていただくようになりました。1昨年ぐらいから、2、3人が登録して下さるようになり、昨年は25人の登録があり、ボランティアになって5年で軌道にのるようになりました。今年の募集に、なんと44人が登録してくださり、嬉しい悲鳴をあげています。
 生徒たちの活動の手助けができ、保護者同士の交流や情報交換が出来る一石二鳥のこのボランティア活動を、これからもよりたくさんの方に知っていただき、楽しく長く活動していきたい。

=6月10日、兵庫県民会館9階けんみんホールで

6月9日(火) 大阪【3】

大阪府城星学園小学校
金沢 美香さん(2008年度クラス役員)
柴田 智美さん(同)
(右から)
 本校はカトリック・ミッションスクールで、児童数510人です。創立者の教育理念である「道理」と「信仰」と「愛」に根ざした教育を日々受けています。
 1カ月に1回「おにぎり弁当」という日が設けられています。25年ほど前、児童会の6年男子生徒の発案で始まった行事です。この日、1日分、子どもたちはお昼ご飯をおにぎりのみで我慢し、おかず分の金額と、家庭で集めたアルミ缶、ブルリングを学校に持ってきて換金しおにぎり献金と合わせて福祉事業や海外の恵まれない国々への献金にあてています。
 このおにぎり弁当の日は「ベルマークの日」でもあり、子どもたちはベルマークを持ち寄る日となります。決して強制ではないのですが、1カ月に1度、子どもに持たせられるよう各家庭では工夫されているようです。
 例えば、お弁当作りで使う食品はベルマーク商品を購入する。自営業の家ではインクカートリッジ等、点数の多いものを定期的に収集する。また、子どもたちは学用品を選ぶ場合、ベルマークがついているのを買ったり、おじいちゃんやおばあちゃんにも声をかけたりしているようです。
 このようにして子どもたちが持ち寄ったベルマークは一括収集されます。そして後日、毎年決まった学年の保護者がクラスごとに教室に集まり、整理作業を行っています。切りそろえ、点数を計算している間、保護者同士が和気あいあいと楽しく交流できる場でもあります。
 この作業をしているときに、子どもたちから「ありがとう」とねぎらいの言葉をかけられました。ベルマークは親同士が一生懸命活動している姿をみて、子どもたちが何かを学んでくれているのだなあ、と感じました。
 購入したものはウオータークーラー、遊具などです。
 本校の教育目標である「良心的な人間、よき社会人となる土台づくり」の一端を、ベルマーク活動を通して担わせていただいているようでうれしく思っています。

(スラードショーを使って発表)
=6月9日、梅田アクトVホールで

予想超える408人が参加し
 6月9日、大阪・梅田で行われた説明会の参加者は159校408人と西日本最高になりました。同会場では今年3回予定していましたが、5月26日の第2回目が新型インフルエンザの影響で中止になったため、3回目に集中。予想をはるかに超える参加者に、スクリーンを増設し、別に小ホールの第2会場を確保する、ことなどで対応しました。
 大阪の説明会場は梅田アクトVホールの大ホールですが、参加者は昨年の2回目の308人というのが最多。今回の参加408人は大ホールに入りきれず、小ホールの第2会場に55人回ってもらいました。
 大ホールは、縦長の会場のため、後部席用の人が見やすいようにスクリーンを2つに増設しました。大、小ホールで行われた説明会の中身は全く同じです。このため財団職員を増やし、両会場の進行に時間差をつけるなどの工夫をしました。
 大阪・梅田では5月20日に1回目の説明会があり、63校189人が参加。その後、新型インフルエンザが神戸市や大阪府内で発生、感染が拡大したため、47校145人の出席申し込みがあった5月26日の2回目説明会が中止になりました。
 3回目の説明会に参加した408人は、中止になった2回目から回ってきた人も多く、京都市内から来た小学校PTAは「(京都会場は中止になったが)これから本格的にベルマーク活動を展開していきたいので、ぜひ説明会に出たかった」と話していました。同様に滋賀県草津市から来た方もいました。

《写真上から》
・大阪会場3回目の説明会には計408人が参加し、大ホールは超満員に
・大ホールは縦長の会場で、満員の参加者のためスクリーンは2ヵ所に設けられました=いずれも6月9日、梅田アクトVホールで

5月29日(金) 京都

京都府京都市立西京極小学校
=新型インフルエンザのため説明会は中止しましたが、予定していた体験発表文を紹介しました
 西京極小学校は創立138年になり、児童数も707人の大規模校です。昨年、府内20校目になるベルマーク累計400万点を達成しました。PTA学級委員会が担当します。総勢26人です。
 収集は2カ月に1回、ベルマークかごに学年ごとに入れてもらいます。1、2年生はクラスごとに担任の先生に集めて入れてもらい、3年以上は個人で入れてもらっています。最近はインクカートリッジの回収が多くなっています。また、お店に回収箱を置いてもらうなど地域の方にも協力してもらっています。
 仕分け作業ですが、年4回、土曜日午前中に1時間半ほどです。仕事をもっているお母さんが参加しやすいように土曜日にしています。子ども連れも多く、楽しく作業を行っています。仕分けたものは自宅に持ち帰り点数計算してもらいます。仕分けに参加できなかったお母さんにはやや多くしています。
 発送は2週間後に、本部役員がします。
 昨年度はベルマーク預金で一輪車10台と逆上がり器を購入できました。

5月28日(木) 滋賀・大津

滋賀県大津市立膳所(ぜぜ)小学校
=新型インフルエンザのため説明会は中止しましたが、予定していた体験発表文を紹介しました
 本校PTAはベルマーク通算600万点を2007年度に達成しました。加入したのは48年前なので年平均12万円余です。
 PTAのベルマーク担当は学級委員会です。学校の回収箱に入れられたベルマークを月1回、一般保護者の皆様に来てもらってカットと仕分け、貼り付けをしてもらっています。この日、来てください、といっても集まらないので、予め学年ごとに担当月を割り振っておくことがポイントです。
 もちろん、児童の手助けも重要で、本校では高学年の児童が自主的に番号別に仕分けをしてくれ、代表委員や6年生の奉仕活動の一環として、仕分け作業のお手伝いもしてくれます。児童の参加が膳所小の強みかもしれません。
 課題は、
  1.PTA役員らのなり手が減っている
  2.平日昼間のお手伝い人数の減少
  3.児童お手伝い機会の減少などです。
 ポイントは学校内での仕分け・整理作業の限界です。
 これらの課題からPTAとしては3つの活動を考えています。1つは家庭で作業していただくことを目指す。2つ目は地域への呼びかけです。3つ目は児童の巻き込みです。切って貼る作業を手伝ってもらえれば100人力です。今、動き始めているのは1番目だけですが、負担を薄く、広くしてみんなが参加する活動を目指すことで恒常的な活動が出来ると信じています。

5月27日(水) 奈良

奈良県大和郡山市立片桐小学校
=新型インフルエンザのため説明会は中止しましたが、予定していた体験発表文を紹介しました
 ベルマーク収集に当り、次のように工夫しています。まず、学校のげた箱の上にベルマーク番号を書いた収集ボックスを用意し、年4回の収集日とは別に子どもたちにいつでもベルマークを持ってきてもらえるようにしています。
 こうすることで私たちの仕分け作業もスムーズにでき、時間短縮することが出来ます。また、子どもたちも自分で番号を探して入れることにより、楽しんで持って来てくれます。
 仕分け作業も同じように番号を書いた箱を用意して仕分けをし、会社別、点数別に10枚ずつにまとめます。10枚にまとめることで計算がスムーズに出来ます。
 収集、仕分け作業の時間短縮をするのはなかなか難しいと思いますが、子どもたちも私たちも楽しんで出来るよう皆さんもいろいろ工夫をしてみてください。

5月26日(火) 大阪【2】

大阪府大阪市立思斉(しせい)特別支援学校
=新型インフルエンザのため説明会は中止しましたが、予定していた体験発表文を紹介しました
 学校は大阪市旭区にあり、小、中、高、合わせて約300人の生徒が在籍しています。校庭が狭く、運動会も生徒、保護者ですし詰め状態になります。保護者から「この暑いのに、なんでテントないねん」の声が寄せられました。この状態を解消するため2007年度から午前に小、中学部、午後に高等部の2部制で行われるようになりました。
 そこで、今まで集めてきたベルマークを活用して手に入れたプロジェクターが活躍しました。出場しない学部は、その間、体育館で競技中継をプロジェクターで見ています。生徒も保護者も運動会を楽しめるようになりました。
 本題のベルマークですが、月1回ベルマークの日を決めて集まり整理します。
 年間の活動手順としては、5〜10月は、
   1.ベルマークの形を整える
   2.企業別に分類
   3.番号別にタッパーに保存
 9〜11月は形整、分類と平行して、
   4.番号、点数別に10枚ずつまとめる
 12月は、
   5.番号ごとに点数を合計
   6.総点数を集計
 1月、いよいよ
   7.ベルマーク送り状を送付
 2008年度は地域の企業から大量の寄付を頂いたこともあり、15万点近く集まりました。
 先輩方のガンバリでプロジェクターを手に入れることができ、子どもたちは快適な運動会を行うことが出来ました。私たち現役の保護者のガンバリを今度は後輩たちに役立つことに使ってもらえたら、と思うと、なんとステキなベルマークリレーなんでしょう。
 細かい作業で嫌になってしまいそうなこともありましたが、みんな集まってワイワイおしゃべりしながら楽しく終えることが出来ました。特に思斉には小学部から高等部まで幅広い年代の保護者がおられるので、貴重な情報交換の場になりました。

5月14日(木) 兵庫・姫路

兵庫県たつの市立小宅(おやけ)小学校
三宅  揚子さん(2009年度PTA広報部長)
茂森  晶子さん(同会計)
恒藤  涼子さん(08年度副会長)
寺田 ゆかりさん(同事業部長)
尾西 亜佳音さん(09年度副会長)
(前列右から)
真殿  雅彦さん(08年度会長)
内海  武彦さん(09年度書記)
湯本  浩一さん(同会長)
田渕  和幸さん(同副会長)
(後列右から)
ナレーター(茂森晶子)  昔々、と言ってもベルマーク活動が始まってから、50年程度なので、さほど昔ってことも無いんですから、ちょっと昔ですかね、あるところに、子供さんたちのために、日々ベルマーク活動をとても熱心に行っている、美しい娘「ベルさん」と、油ばっかり売っている「マークさん」がいました。2人は、それぞれ住む村の住人たちにお願いしてベルマークを集め、集計したものを持ち寄って、財団に送っていました。
ベルさん(恒藤涼子)  大分ベルマーク集まったけど、仕分けは出来ている?
マークさん(尾西亜佳音)  あ、あたりまえやん!出来てるで。
ベルさん  そう、じゃ、明日集計をしましょうか。
マークさん  あ、明日やね、ええでぇ。
  [ベルさん上手から(客席から見て右手に)退場。残ったマークさん顔面蒼白‥]→スポット
マークさん  ガァーン!ど、どないしょ〜。ついつい面倒くそうて、ほっとっとたら、えらいことになってもうたわぁ。しゃあない、肌にはよおないけど、今夜は徹夜でもしたろか。
  〔マークさん下手に退場〕→照明少し落とす
ナレーター  そして次の日。2人は、それぞれ待ち合わせの場所に向かっています。最初にやってきたのは、マークさん。
  〔照明戻す〕
マークさん  あぁ、こんなにクマが出来るまで頑張ったけど(★熊の切り抜き・普通のクマとツキノワグマ・を目の下に持ち)いっこも出来んかったわ。困ったなあ、どないしょお。
  <BGM>水、滝の音 〔マーク滝つぼに気付き〕
マークさん  そや!ええこと思いついたわ、この滝つぼに捨ててもたろ!ベルに落としたゆうたらかまへんやろ。
  <BGM>ドッボーン!
ナレーター  まあ!なんて悪知恵が働くのでしょう!どんどん沈んでいくベルマークを満面の笑顔で眺めているマークさん。せっかく村の人たちから頂いたベルマークなのに。さぞ、ベルさんはがっかりすることでしょう。そう言っていると向こうからベルさんが歩いて来ましたよ。
  〔ベルさん上手から退場。マークさん小枝を持って隠れる〕
ベルさん  今回も村の人たちのおかげで、こんなにたくさんのベルマークが集まったわ。1枚1枚仕分けするのは大変だったけど、子供たちのためになるなら‥きゃあ!!
  〔ベルさん、滝の横でつまずいてしまい、その拍子に持っていたベルマークの箱を滝つぼに落としてしまう〕<BGM>ボチャン!
ベルさん  どうしましょう!!大切なベルマークが‥。
ナレーター  悲嘆にくれるベルさん。すると不思議なことが。
   <BGM>〔何か幻想的な曲で 滝つぼの精が登場〕
滝つぼの精(湯本浩一)  これこれ何を泣いているのですか?
ベルさん    〔ビックリして〕あ、あなたわ?
滝つぼの精  私は、滝つぼの精。そろそろ昼寝でもと思っていたら、なにやら落ちてきたのです。
ベルさん  ごめんなさい。きっと私が落とした箱です。返していただけますか。
滝つぼの精  そうでしたか。では、お前が落としたのは、この金の箱ですか?それとも銀の箱ですか?金なら1枚、銀なら5まぁ〜い。
ベルさん  そんな箱じゃないんです!私が落としたのは、ただの箱です。
滝つぼの精   まあ、なんと欲の無い正直者なのでしょう。そんなお前には、この金の箱と銀の箱をあげましょう。それからこの秘密道具も特別につけてあげましょう。
  <照明落とす>
ナレーター  渡された金・銀の箱を見たベルさんはビックリ!

  〔ここからプロジェクターを使いながら〕
 金の箱に入っていたのは(写真)協賛会社毎に同じ点数で10枚ずつホッチキスで留められたたくさんのベルマーク。(写真)銀の箱に入っていたのは、同じ点数ごと10枚10段できちんと台紙に張られたたくさんのベルマーク。
  <舞台の2人にスポット>
ベルさん  まあ、これなら計算しやすいわ。ところで、滝つぼの精さん、これは?
滝つぼの精  それはね‥
  〔ナレーターに代わり〕→舞台上照明落とす
ナレーター  これは、収集袋(写真)。チャックつきのナイロン袋にハトメ鋲(びょう)を付け、カードリングに通したものです。協賛会社1社につき1枚用意し、袋には会社名を書きます。財団から送られてきた一覧表を切って張りつければ、なお分かりやすいでしょう。これを回覧用の袋に名簿と一緒に入れて(写真)、各クラスで回してもらいます。子どもたちは、各家庭で集めていたベルマークをそれぞれの袋に仕分けして入れ、次の友達に渡します。そして集計日に回収されたベルマークを、(写真)ナイロン袋から直接協賛会社ごとの箱に移し換え集計していきます。小宅小学校は、児童数が900人を越えるのでかなりの枚数が集まりますが、この袋を使うことで、ベルマーク担当役員が仕分けをしなくても良くなり、作業がかなり軽減されます。
  <照明戻す>

ベルさん  まあ、なんて便利な道具でしょう。これを村の人たちで回してもらえればよいのですね。滝つぼの精さん、ありがとう。
  〔ベルさん上手に退場〕
滝つぼの精  〔見送りながら〕頑張るんですよ。〔滝つぼの中に消える〕
  〔マークさん下手から登場〕
マークさん  は、は、は、見たでえ見たでえ、ええなあ、私も欲しい!〔マークさん、湖に向かって〕え〜っと、誰だっけ・・。た・たた、たこ焼きの精さあ〜ん。
たこ焼きの精(内海武彦)  〔★たこ焼き頭のたこ焼きの精登場〕へい、らっしゃい!
マークさん  だ、誰やねん!
たこ焼きの精  たこ焼きの精でんがなぁ〜。
マークさん  ちゃうちゃう!あんたとちがうがな。はよ帰って。〔たこ焼きの精・退場〕えらいもん呼んでもたがなぁ。え〜っと誰やったかなあ‥。た・た・た、そや!蛸壺(たこつぼ)の精さあ〜ん。
蛸壺の精(田渕和幸)  〔★蛸壺をかぶった蛸壺の精登場〕たこたこ、つぼつぼ〜。
マークさん  またなんや、変なのが出てきてもうたぁ。あんたは誰やねん!
蛸壺の精  滝壺の精でんがな。
マークさん  あんたもちゃうがな!はよ帰れ!〔蛸壺の精・退場〕なんや変なのばっかり呼んでしもうた。よ〜思い出そ。「た」で始まるんは間違いないねん。た・た・た・た‥。そや!滝つぼの精!滝つぼの精さあ〜ん、出てきてぇ。私も落し物をしましたぁ〜。
滝つぼの精  〔滝つぼの精、かなり面倒くさそうに登場〕誰です。やっと昼寝が出来ると思ったのに‥。
マークさん  私ですぅ。この滝つぼの中に落し物をしました。返していただけます?
滝つぼの精  とっても聞きたくないんだけど‥、仕方がないから聞いてあげましょう。お前が落としたのは、この金の箱?それともこっちの銀の箱?
マークさん  どっちもでえ〜す。ついでに収集袋も落としましたぁ
滝つぼの精  まあ、なんて強欲なうそつきヤローでしょ!そんなお前には、お前が捨てたバラバラのベルマークを100倍にして返してあげましょう。1人で仕分けなさい。それと、滝つぼに捨てられたゴミもあげるから、持ってお帰り!〔と、滝つぼの裏から★ベルマークのたくさん入った袋を取り出し、マークの頭の上にドサッと!落とし、すました顔で滝つぼに消える〕
マークさん  いやあ〜!!!→マークにスポット→フェイドアウト
  <その後、舞台に全員集合>

=5月14日、姫路キャスパホールで

関西弁で掛け合い、たこ焼き、蛸壺の精も
小宅小の寸劇に会場大爆笑

 たつの市立小宅(おやけ)小学校PTAが5月14日、兵庫県姫路市で開かれたベルマーク運動説明会で、ベルマーク活動をテーマにした寸劇を披露し、絶賛されました。ベルマーク活動の体験発表をイソップ寓話の「金の斧」をモチーフにした芝居に仕立てたもので、予想外の展開にお母さんたち220人もびっくり、そして爆笑、と会場は大いに沸きました。
 物語は脚本(別稿)の通りですが、ベルマーク活動に熱心なベルさんと油ばかり売っているマークさんを主人公に展開します。滝つぼの精から正直者のベルさんに、整理されたベルマークの入った金の箱、銀の箱と秘密道具が贈られ、怠け者のマークさんにはお仕置き、正直者が報われる、というお話です。
 ポイントは滝つぼの精からベルさんに贈られた秘密道具。舞台が突然暗くなりスクリーンに秘密道具の映像が現れるのも、それを強調するためです。秘密道具とは小宅小独特の収集袋のことで、子どもたちは自宅で協賛会社ごとの袋にベルマークを入れ、翌日学校に持ち寄り次の児童へとクラスで回覧していきます。仕分けされた状態でPTA側に戻り、担当者は協賛会社ごとに集計するだけでよいのです。児童900人を超え収集量も多い小宅小で、お母さんたちの作業を軽減するために生み出された方法です。

 脚本を書き監督を務めたのは、ベルマーク担当のPTA事業部長を08年度に務めた寺田ゆかりさんです。寺田さんは「一度別の脚本を書き上げたのですが、自分でも納得いかず、悩んでいたときに、突如、天からなにかが降りてきたように、(このストーリーが)ひらめいたのです」。
 「2年前のことがあるので大変なプレッシャーでした」と寺田さん。2年前のこととは、小宅小が2007年、ベルマーク運動説明会姫路会場で今回と同じく体験発表をしたことを指しています。このとき、寺田さんは参加していませんが、テレビのクイズ番組「アタック25」を模したベルマーククイズの舞台が全国的に評判を呼びました。
 脚本が出来たのは開演1週間ほど前。出演者らの要望を入れて最終稿が完成したのが前日。その夜、学校の体育館で通しけいこを1時間半ほどし、説明会開始直前の10分間ほど、初めて舞台で音響、照明、声合わせをして本番を迎えました。
 出演者、スタッフは湯本浩一PTA会長ら9人(うち5人は女性)。2年前の経験者は約半数で、その一人が09年度書記の内海武彦さん。消防署に勤め、ゴレンジャーの格好をして子どもたちに防火の啓発活動をしており、小宅小学校出演チームの団長格です。
 大道具小道具は広報部長の三宅揚子さん。ダンボールなどで滝つぼのセット、たこ焼き、蛸壺などの扮装などを作りました。08年度会長の真殿雅彦さんは映像、BGMを担当。尾西亜佳音さん演じる怠け者のマークさんがお仕置きを受ける場面で「ヒュールリ ヒュールリララ ききわけのない女です」と、森昌子さんの「越冬つばめ」が流れ、会場大爆笑。
 一種の教訓劇ですが、そこは関西人、遊び心は満載です。たこ焼きの精が「へい、らっしゃい」とたこ焼き姿で登場したり、蛸壺(たこつぼ)の精が踊りながら「たこたこ、つぼつぼ」と奇声を発したりすると、会場は大笑い。
 「だ、誰やねん あんた!」「たこ焼きの精でんがなぁ〜」「ちゃうちゃう、あんたとちがうがなあ、はよ帰って」。
 寺田さんの「アドリブを、がんがんと」の指示の通り、関西弁というか播州弁というか地言葉がボンボン飛び出し、なにやら吉本新喜劇の趣も。あちこちに見せ場をつくり、しっかりと笑いをとっていました。
 約10分間の寸劇といえ筋立て、セリフ、演技とも本格的で、BGM、ピンスポット照明などきめ細かく、ぶっつけ本番とは思えぬ秀逸な出来栄え。尾西さんやベルさん役・恒藤涼子さん、ナレーター・茂森晶子さんら女性陣は「本番に強いですから」。フイナーレには全員が勢ぞろいし、万雷の拍手を受けていました。姫路市のおかあさんは「抜群に面白かった。それにしても、すごお〜い!」と感心していました。
 寺田さんは「(ベルマーク説明会に)せっかく来てくれたのですから、お母さんたちに楽しんで帰ってもらわなくちゃ、と思いました」と話していました。

《写真上から》
・滝つぼの精から、ごほうびにベルマークの秘密道具を受け取るベルさん
・フィナーレで出演者勢ぞろい=いずれも5月14日、姫路キャスパホールで
・前夜13日は小宅小学校体育館に集まり練習。脚本の寺田かおりさん(左から2人目)を中心に熱心に打ち合わせが行われました

5月13日(水) 兵庫・神戸【1】

兵庫県神戸市立魚崎小学校
田中  雅美さん(07年度ベルマーク委員長)
津本  真紀さん(08年度 同 )
山内  友理さん(09年度PTA副会長)
中山 亜由美さん(同 PTA役員)
(右から)
 魚崎小学校はこの40年間で累計900万点突破の偉業を遂げました。児童数は約1500人と日本一多い学校です。
 担当はPTAのベルマーク委員です。各学年から4〜5人選ばれます。1学期は全委員が集まり、2、3学期は各学年で班長、副班長を中心に進めます。委員ではない保護者にもボランティアを募り、毎回10人〜20人にお手伝いしてもらっています。学年もメーンとサブを決めておき、メーンが忙しいときはサブに手伝ってもらいます。
 毎月1日をベルマークの日に設定し、子どもたちは各階に設置した回収箱に入れます。それが終わったら、会社ごとに分かれているケースに入れていき、10枚単位に貼り付けます。端数は次回に回します。
 仕分け分け作業は月1回、卵パックと牛乳パックを使います。5、6人ほどに分かれ、カットし会社別に仕分けします。最終集計、発送は年2回、9月と3月です。
 魚崎地区では魚崎中学校も1000万点を超えています。小学校での活動を引き継いでいるようです。地区の人たちもベルマークへの理解が深いと思われます。
 今後は1000万点達成を目標に頑張ります。特別の方策はなく、ひたすらにコツコツと集めるだけですが、一人ひとりは少なくても、全体になれば大きな数字になります。ボランティア活動になることを子供たちに理解してもらい、頑張っていきたい。

(スライドショーを使って発表)
=5月13日、兵庫県会館(神戸市中央区)9階けんみんホールで

5月12日(火) 大阪【1】

大阪府東大阪市立縄手南小学校
近藤  祐子さん(08年度PTA学級委員長)
嘉数 かずこさん(同副委員長)
堀江 恵美子さん(同)
 (右から)
 縄手南小学校PTAは役員、運営委員、クラス委員からなり、ベルマーク担当は運営の学級委員3人とクラス委員の学級委員60人の計63人です。
 集まったベルマークは学級委員が自宅で切りそろえ、企業別、点数別に分けます。
 集計は10月と3月。学年ごとにテーブルを用意、まず1企業に対しベルマーク番号を記入した袋を2枚用意し、1枚には集計袋を入れておきます。これを本棚に貼り、もうひとつの袋は中央のテーブルに貼ります。学級委員は自宅で仕分けして、ベルマーク10枚がまとまったのを集計袋に入った袋に入れ、10枚になっていないのは中央テーブルの袋に入れます。これは10枚にまとったら本棚の袋に入れていきます。作業は2時間ほどです。
 ベルマークをやってよかったことは今まで以上に関心がわき、集計しやすいように整理して提出するようになったことです。世間話をしながら楽しくやっています。
 昨年度は76000点集まりました。それから、参加して以来の累計が400万点達成をすることが出来ました。これも熱心にやってくれる子どもたちのおかげです。

(スライドショーを使って発表)
=5月12日、梅田アクトVホール(大阪市北区)で