ベルマーク運動説明会 5月25日(月)町田


(2015/05/29)印刷する

町田市立町田第一小学校

下井真奈美さん(PTA前ベルマーク実行委員長)

仕分け日に活躍「こどもボランティア」

 町田第一小学校は今年2015年で創立142年を迎える、町田で一番歴史の古い小学校です。親子4代にわたって「町一小」という方もいらっしゃり、かくいう我が家も祖母・主人・娘たちが町一小を卒業しております。
 町田駅に最も近い位置にあるため周辺にはマンションがとても多く、児童数は610名・各学年3クラスで、少子化の昨今にしては人数が多いほうといえると思います。児童数が多いため運動会などの学校行事は非常に賑やかです。また地域との協働を重視しており、青少年健全育成地区委員会と連動した行事や町内会のイベントなども活発に行われています。

  

 町田第一小学校のPTAの組織は、本部役員・専門部会・委員会・各学級代表で編成されており、本部役員は選挙によって、専門部会・委員会・学級代表は各学級から選出されます。
 ベルマーク収集活動はボランティアサークル活動としてではなく、PTA組織の中の委員会として位置づけられています。各クラスから1名ずつ、計18名が委員としてベルマーク収集活動を行います。本部役員や学級代表ほど重責ではなく気軽にできるというイメージからか、人気が比較的あるようです。
 年度初めにベルマーク委員に選出された18名のメンバーの中で役職が決められます。委員長は全体の総括および学校・PTA本部・ベルマーク財団との折衝などを担当します。副委員長2名は委員長補佐およびベルマーク収集にご協力いただける学校周辺の事業者との折衝、会計1名は活動に伴って発生する費用の管理と収集したベルマークの発送・点数管理、書記3名はベルマーク活動に関連する校内向け文書発行をそれぞれ担当し、残りのメンバーはテトラパックの回収・発送作業を当番制で行うというチーム体制にしております。

  

 そしてその次に実施するのが、「こどもボランティア」の募集です。これは町田第一小学校のベルマーク活動の特色であると思います。
 3年生以上の児童に向けて、ベルマーク仕分け作業日にボランティア登録を呼びかける文書を発行します。ボランティアに登録した人には年4回実施するベルマーク仕分け日を連絡して作業に参加してもらいます。もちろん、都合が悪い場合は参加しなくても良いことになっています。
 ボランティアに参加してくれた子どもたちには、年度末に感謝状とノートなどのお礼の品を渡しています。3月最後の朝礼にて校長先生から手渡していただくことになっており、「ボランティア活動への関心を持たせる良いきっかけとなっている」と学校側からは評価いただいております。

  

 ベルマークの収集は、各クラスにベルマーク回収箱を設置し、各家庭で集めていただいたマークを入れることになっています。各クラスの箱からの回収分と校外事業者からの回収分を6月・9月・11月・2月の年4回、ベルマーク実行委員18名が全員集まって企業別・点数別に仕分け作業を実施します。
 こどもボランティアは授業終了後の1時間程度のお手伝いになりますが、回収したベルマークを切り整え・台紙に貼り・点数を集計するなどをやってもらっています。
 実行委員は午前10時ごろに集合して作業を始めますが、全ての集計作業が終わるのは午後4時~5時くらいになる一日仕事です。メンバーのほとんどが仕事を持っている方だったのですが、年4回の作業日を年度初めに確定しておいたため、予めスケジュール化できたことから、ほとんどのメンバーが一日中の作業に参加することができていました。

  

 近年の傾向として、ベルマークよりもテトラパックの紙容器やプリンタ用インクカートリッジのほうの回収量が増えています。
 テトラパックは給食室の横に専用回収箱を設置しているのですが、すぐにいっぱいになってしまうので、テトラチームが2人1組で2週間交代の当番制を組み、当番期間中に回収箱をちょくちょく確認しに行くことにしています。2人1組にしているのは、テトラパック社に紙容器を発送するとき1箱あたり10キロにまとめる作業がひとりでは大変だからですが、仕事の都合などで2人一緒に作業することができない時も多々あったようです。
 カートリッジの回収は副委員長の仕事にしています。こちらも昨今回収量が増加しており、専用の回収箱がすぐにたまってしまいますので、ちょくちょく回収箱を確認してあふれてしまわないようにしないといけないようでした。
 テトラパックとカートリッジは目立つことと、回収箱が目につくところにあるため、皆さまに比較的意識していただきやすいようです。しかし、ベルマークのほうの回収数は年々減少傾向にあります。製品についているマークそのものが小さいこともありますし、各クラスに置いてある回収箱が小さくて目立たないということも一因としてあるのではないかと思っています。

  

 年4回の仕分け・集計作業の終了後、ベルマーク便りを発行し、PTA常任委員会においても結果報告を実施しています。昨年は3回目までの集計で前年度の集計実績を大きく下回ることが判明しました。そのため、2月の最終作業の前に各クラスの保護者会において実行委員よりベルマーク回収数低下の現状を報告し、回収への協力を呼びかけましたところ、最終作業分の回収数が上がりました。
 成功のポイントとしては、回収数低下の現状を対前年比の数字で具体的に見せたことと、ベルマークの点数で具体的に何を購入して学校や児童の役に立てることができるということを示したことが大きかったと思います。

  

 昨年は11月の回収までの点数で、図書室の蔵書を約60冊購入いたしました。子どもに人気のサバイバルシリーズや妖怪ウォッチの本など、実際に購入した本の具体名などを挙げましたところ、子どもたちが喜ぶのがイメージできたのだと思います。
 購入するものは、副校長先生と図書室の司書の先生とで話し合って決めていただきました。基本的には子どもたちが直接使えるものを、という視点で選んでいただいています。

  

 保護者会での呼びかけに快く賛同いただけたことは非常にありがたいことでした。その際、「ベルマークを集めているのだが、どこに出したらよいかわからない」というご意見もいただきました。ベルマーク回収が「何の役に立つのか」「どうやって出したらいいのか」を具体的にわかりやすく伝えることが非常に大事であると思います。
毎回発行しているベルマーク便りなども、そのあたりが伝わりやすいように工夫すること・保護者会などでの呼びかけをこまめにすること・校外の協力者を増やすことなど、まだまだやれること・改善の余地はあると思います。
 しかしながら、前例を覆してやり方を変えることは実行委員の負担を増やすというリスクがあり、実際問題、難しいと思います。今後ますます共働き世帯が増えることが予測されますので、PTA組織の一部であるということも鑑み、次期委員を引き受ける方がベルマーク実行委員の活動を「重い」と感じないように、あえて前例を踏襲することも重要な視点だからです。そのあたりを踏まえた活動のスリム化が今後の課題であると思います。

  

 体験発表を今回引き受けるにあたり、ベルマーク財団様のホームページに公開されている他校のベルマーク活動の事例を拝読させていただきましたところ、それぞれの学校において活動がスムーズになるような工夫をこらしていらっしゃる事例をたくさん見つけました。
 この説明会に参加されている多くはベルマーク活動初体験の方が多いと思いますので、各学校の事例を今の時点で読んで見ても、ピンと来ないかもしれません。ですが、実際に数カ月活動してみた後にぜひ読んでみてください。きっと色々な気づきが得られ、ご自身の活動の工夫・改善につながるヒントが見つかると思います。
 ほんの少しの工夫で活動がグンと楽になる……という事例はどんどん取り入れていったらよいと思います。

  

 ベルマーク実行委員の活動は、思っていたよりは大変でした。時間をとられるため、仕事のスケジュールの調整が必要だったことが一番大きいのですが、それ以上に得るものはたくさんありました。
 必然的に学校に赴くことが多くなりますので、子どもの学校での様子が見えるようになったこと、PTA活動や校長先生・副校長先生の仕事や役割を垣間見ることで、学校運営に一方ならぬご苦労をされていることに感謝の念を覚えたこと、実行委員のメンバーやこどもボランティアの皆さんと交流できたことなど、やってよかったなと思うことがたくさんあります。  活動終了にあたって実行委員のメンバーそれぞれにアンケートをとったのですが、ベルマーク委員を引き受けて初めてベルマークの意義を知ることができ、ボランティアに関心をもつことができてよかったという感想を、全員が持っておりました。
 ベルマークは誰にでもできるボランティアです。皆様にも、これから1年間の活動を通じてベルマーク活動の意義を体感していただき、ベルマーク活動の伝道師になられることを期待しております。

  

 ご清聴ありがとうございました。

  

*画像をクリックすると、PDFでご覧になれます。

  

(パワーポイントを使って説明)
=町田市民ホール

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