優しさこそ「人類絶滅の危機」を救う!?
ベルマーク教育助成財団常務理事兼事務局長 森田秀男
去年末に飛び込んできた「幻の魚クニマス発見」のニュースには、興奮しました。
農業用、発電用に近くの川の水が引き込まれた結果の水質変化で、「絶滅種」とされていた秋田県田沢湖の固有種「クニマス」が、70年ぶりに山梨県の西湖で再発見されたというのでした。
再発見に一役買った「さかなクン」のお手柄に感心するとともに、「絶滅させまいと卵を他の湖に放流していた」人たちの努力に大いに感謝、感謝です。
というのも、地球はいま「地球始まって以来、6度目の生物種絶滅期にある」と言われるからです。
地球上には科学的に明らかになっているだけでも175万種、未知のものも含めると3千万種ともいわれる生き物が暮らしています。「地球が出来たのが45億年前、35億年前ごろまでに生命が誕生し、12億年前までは全ての生命はバクテリアなどの単細胞生物だった」そうですから、これほどの生物種が存在するようになったのは、長~い長~い地球の歴史の中で起こった進化の結果です。
この間、過去5回も「大量絶滅期」があり、「2億5千万年前には植物種全体の約9割が絶滅」、一番最近が7千万年前頃で、「恐竜が絶滅」(鳥類として生き残っているという説もありますが)。「今度は、人類絶滅か」と驚くようなことが言われているのです。
というのも、これまでの「大量絶滅」は数万年から数十万年かけ、「絶滅速度はせいぜい年10種ないし100種程度」だったのに、最近は、「1960~75年に年千種、75年以降は年に4万種と、種の絶滅速度は急激に上昇している」というのです。原因は、いわずもがな、森林破壊、大気や土壌の汚染などによる生息地の消滅や、外来種の侵入など人間営為の結果と推定されています。
本当にコワイ話ですが、こうした危機を回避するために、最近では、「生物多様性」を守ろうという声が世界中で上がっています。
確かに、イヌやネコも居なくなった地球に人類の居場所も無いでしょう。「現代版ノアの方舟」と化した地球。私たち人類にとっては、今こそ、「たくさんの生物と一緒に生きる」ための優しさを持つことが肝要なのかも知れませんね。
(2011/01/12)




