「一輪車講習会」スタート、兵庫県神河町の越知谷小で


(2017/08/03)印刷する

インストラクターの指導で、基本から高度な技まで

 ベルマーク財団主催の「一輪車講習会」が7月26日、兵庫県のほぼど真ん中にある神河町立越知谷(おちだに)小学校(藤川千博校長)で開かれました。講師は日本一輪車協会(JUA)公認インストラクターの鈴木奈菜さんと須郷真弥さんです。ともに国内外の競技会で優勝や上位入賞経験が数多くあり、丁寧な指導にも定評があります。

 

2人の講師の華麗な演技に子どもたちはまずびっくり
カラーコーンの間をすり抜ける「スラローム」

 越知谷小は2年生以上の5クラス32人。昨年から一輪車の練習に取り組んでいます。今年9月の運動会で新しい技も取り入れて成果を披露しようと、講習会を申し込みました。旅行中の児童や帰郷している6人の山村留学生らを除く14人が体育館に集合しました。

 鈴木さんと須郷さんが「短い期間でも頑張れば上手になります」「自分のペースで最後まであきらめないで取り組んで下さい」とあいさつし、まず華麗なスピンを織り交ぜた模範演技を披露しました。子どもたちからは、「おーっ」という歓声と大きな拍手がわき起こりました。

 続いて校庭に出て、サドルの高さやペダルのこぎ方といった基本を改めて教わりました。3年生以上は鈴木さんの指導で、カラーコーンの間をすり抜ける「スラローム」、2人で手をつないで走る「プロムナード」、クルクル回る「メリーゴーラウンド」などに挑みました。締めくくりは、手をつないだ2組が対向して走り、両手を離して交差するという難しい集団技です。練習を繰り返し、何とかタイミングを合わせられるようになりました。

 まだうまく乗れない2年生2人は、須郷さんの丁寧なアドバイスを受けながら、走れる距離を延ばしていきました。

 約2時間の講習を終えた子どもたちは、だいぶ自信がついたようです。みんなを代表して6年生の森田来奈(らな)さんが、「きょう教えていただいたことをしっかりと覚えて、これから一輪車に乗る時に生かしていけるよう頑張ります。本当にありがとうございました」とお礼を述べました。

 

ペアを組んでの「プロムナード」
手をつないで回る「メリーゴーラウンド」

 鈴木さんと須郷さんは、子どもたちが集中して練習に打ち込む姿に感心していました。「みんな素直で、教え合ったり助け合ったりすることがごく自然にできているのが、とても素晴らしいと思いました」と口をそろえます。

 一輪車講習会を通じて2人が最も伝えたいことは、「あきめらない気持ち」です。「一輪車は簡単には乗りこなせません。それだけに、新しい技ができた時はものすごい達成感があるんです。一輪車で学んだことは、ほかのスポーツや勉強でも必ず役に立ちますよ」と話しています。

横に並んで対向して交差する難しい技にも挑みます

 

 神河町は人口約1万2千人。兵庫県内で最も小さい町ですが、豊かな森と水を利用した水力発電などによって、再生可能エネルギー自給率は県内トップといわれています。空き家の活用を通じて、移住して来る人も少しずつ増えているそうです。NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」で主役を務めた女優のん(能年玲奈)さんの出身地としても知られており、町のPR動画にはのんさんが起用されています。

 人口造林が盛んな地域とあって、2003年度に建て替えられた越知谷小の校舎には、地元の木材がふんだんに使われています。近隣の大工さんたちが結集し、立派な丸太をそのまま生かして仕上げた独特の木組みは、デザイン的にもユニークで、訪れる人々を「あっ」と驚かせます。子どもたちの大きな自慢です。

 一輪車講習会は、ベルマーク財団のへき地支援事業の一つ。毎年夏から秋、初冬にかけて、10回程度を開催しています。

 

まだうまく乗れない2年生も上達しました

 

自慢の校舎。木のぬくもりが伝わってきます
廊下側から見た教室。木組みがユニークです

 


 

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