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NPO法人や医療系サークルも 新参加の佐賀大や岡山大医学部

 ベルマーク運動への大学参加の動きが止まりません。佐賀大学、岡山大学、新潟大学などが4月以降相次いで参加、6月末で28校になりました。
 佐賀大学(長谷川煕長)は6月からベルマーク運動に参加しました。九州の大学・大学院では6校目です。佐賀大は文化教育、経済、医、理工、農学部がある国立の総合大学で、学部・大学院生は計約7400人。ベルマークは、学生と教官で組織しているNPO(特定非営利活動)法人「佐賀大学スーパーネット」が中心になって取り組みます。
 佐賀大学スーパーネットは、大学・学生が地域と連携し貢献する目的で、2003年に設立、NPO法人の認証を受けました。メンバーは学生と教官約15人で、ボランティア活動や大学内のペットボトルリサイクル、老人ホームでのパソコン教室開催、小中学校、高校の授業支援、地域おこしイベントなど様々な活動を続けています。
 理事長の佐藤三郎・准教授は、5月16日に佐賀市で開かれた今年度のベルマーク運動説明会に参加。これまで取り組んできたボランティア活動にベルマークが生かせて、広げることができると考え、参加を決めたそうです。集めたマークは、備品購入ではなく、ユニセフを通じた発展途上国援助に使う計画です。
 取り組みのスタートは、スーパーネットの呼びかけで、毎年10月に佐賀市北部の三瀬村地区で開いている「三瀬村ざっといかんばい林道マラソン大会」です。例年、大会には市民ランナーや運営ボランティアら約1000人が参加するそうで、メンバーがベルマーク一覧表を全員に配る予定です。「学内はもちろん、地域にも協力を呼びかけていきたい」と、佐藤理事長は話しています。 
 岡山大は医学部の医療系サークルIFF(37人)です。「国際的な視野を持ち、体験を通じて学び交流する」ことが趣旨で、毎年、スタデーツアーとして、海外の医療、教育の実際を実地研修の形で体験しています。今春は、ケニアの世界最大規模といわれるキベラスラムや大学病院、タンザニアの医療施設も見学しました。こうしたことから国際協力に関心があり、自分たちで出来るものをと探し、4月にベルマーク運動に参加しました。
 現在は、顧問の教授の研究室やメンバー各自がベルマークを回収している段階ですが、他の研究室や食堂や生協、病院などでも回収箱を設置出来ないか検討中です。ベルマーク預金は、海外スタデーツアーの際に世話になるNGOなどを通じて学校や病院などに送りたい、と原紘志代表は話しています。
 この他、5月には新潟大学、6月には名古屋芸術大学デザイン学部(愛知県北名古屋市)、呉大学看護学部(広島県呉市)なども参加しています。
(2008/7/22)

北大のカートリッジ回収、着々と成果

 北海道大学(札幌市)では、女性研究者支援室が07年8月にベルマーク運動に参加して以来、使用済みインクカートリッジの回収が学内に浸透して、月平均で1万点弱相当のベルマークを集めています。
 ベルマークで理科実験用などの器具を購入して小中高校に贈り、理科系への関心を高めるとともに、女子中高生の理系進路を支援したい、というのが狙いです。大学生協が中心になって回収を進めており、生協の各店舗に置かれた回収箱=写真は、生協会館店=のほか、数多い研究室も「お得意さん」になってくれて、使用済みカートリッジが大量に集まってきます。
 学内では「へーぇ、カートリッジのポイントが、実験器具になるんだ」「うちの研究室も、これから協力しますよ」と、支援の声も着実に広がって、開始後10カ月で約10万点分がたまりました。「08年度中には、実験器具を購入して学校に寄贈し、協力してくれた方々にご報告したい」と、女性研究者支援室は準備を進めています。
<写真上> 生協会館店に置かれた回収箱
<写真下> 倉庫は1か月もたつと、回収カートリッジを詰めた段ボール箱でいっぱいに
=いずれも北海道大学構内で

(2008/7/22)