財政再建団体となった北海道夕張市では、人口の流出に伴い小中学校の統廃合が計画されています。教育環境が悪化しても負けずに勉強する子どもたちを励ますため、ベルマーク教育助成財団(斎藤諦淳理事長)は9月14日、市内の小中学校3校に100万円相当の教育備品を贈呈しました。財団ではベルマーク運動に参加している2万8400校のPTAに友愛援助の拠出を呼び掛けており、来年度以降も夕張の子どもたちを支援していく予定です。
この日夕張市役所を訪れた森精一郎常務理事・事務局長が贈呈品目録を
小林信男教育長に手渡しました。小林教育長は「全国のPTAに感謝いたします。贈っていただいた教育備品は大切に使わせていただきます」とお礼の言葉を述べました。
贈られた備品は、市立清水沢小学校にデジタルビデオカメラ、ビデオデッキ、黒板ふきクリーナーなど、同緑陽中学校にカラーレーザープリンターとトナーカートリッジ、同清水沢中学校にワイヤレスチューナーユニット、ワイヤレスマイクロホン、バランスボード、パイプ椅子などです。
財団は8月28日に、今年度いっぱいで閉校に追い込まれる幌南中学校でベルマークの出前教室である「理科実験教室」を開催しており、今年度中に「絵画教室」も開催する準備を進めています。
(2007/9/19-2)
夕張駅に励ましの「黄色いハンカチ」
風見鶏付きの時計台があるJR夕張駅。駅員もおらず、売店も閉まったままの駅舎ですが、
構内に財政再建団体に陥った夕張市の市民を励ます「黄色いハンカチ」が登場しました。
「幸福夕張」「闘魂夕張」などと書かれた黄色いハンカチは6枚。札幌市立厚別北中学校の2年1組から6組までの生徒206人が夕張を励ます言葉を書き込んでいます。「夕張をみんなで応援しています」「北海道で生きる者同士がんばりましょう」「大変だと思いますが、がんばってください」。
前田美智子教頭の話によると、今年6月13日から14日にかけて、
2年生の宿泊学習の一環で夕張市を訪れた時、生徒たちが「財政再建に取り組む夕張市のために何かできることはないか」と話し合って書いたそうです。
夕張市は、第1回日本アカデミー賞を受賞した映画「幸福の黄色いハンカチ」の舞台になった町です。映画で黄色いハンカチは男女が相手を想う純な愛の象徴でしたが、今は夕張の人々を思いやるやさしい心の象徴となっています。
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