「ベルちゃん」の作者・喜田川まさゆきさんの「喜田川昌之 わらべ絵館」が3月18日にオープンしました。わらべ絵館は、静岡県伊東市八幡野の住宅地にあり、自宅を兼ねた小さな美術館です。
伊豆急「伊豆高原駅」に下車、美術館へ向かうサクラ並木は、咲き始めたばかりの薄ピンクの花が迎えてくれました。沿道の数カ所には、かわいいベルちゃんの道しるべが案内してくれます。玄関を入ると静かな館内に童謡が流れ、スポットライトに浮かび上がった童たちが集う「喜田川ワールド」にひき込まれます。
5年前、東京で開いた個展で、見学者から奥さんの妙子さんに「どこに行ったら、この作品は見られるのでしょう」と尋ねられたのが、美術館建設のきっかけです。喜田川さんは、子どもたちと自然が大好きです。東京・杉並で子どもたちに「お絵描き教室」を開き、現在はベルマーク教育助成財団の「絵かき あそび体験塾」の先生として、へき地学校の子どもたちに絵を描く楽しさを教えています。
「海の音がきこえるよ お絵かきの部屋は もう海の底」、「まんいん電車は ぼくらの電車 ぼくらのキップは木の葉っぱ」・・・。展示された作品の一つひとつに、作者が心を込めて書き上げた小さな短冊が添えてあり、訪れた人たちをほのぼのとさせてくれます。
オープンに先立ち、15日から3日間は、地元の人たちへのお披露目として無料で開放しました。
「時代が変わり、環境は変わっても、誰もが子どもの時に体験したことは、いつまでも残っています。その心と情景を忘れないでほしい」と、喜田川さんは話します。
「わらべ絵館」は、伊豆急「伊豆高原駅」から徒歩6分。オープンを機会に初の画文集「喜田川昌之わらべ絵集」(1500円)を出版しました。希望者は住所、氏名、電話番号を書いて「わらべ絵館」(FAX=0557-54-7011)へ。ホームページは http://homepage3.nifty.com/warabeekan/ です。
(2004/3/22)
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