1枚1点のちっちゃなベルマークが、積もり積もって200億点を突破しました。運動スタート以来42年目で成し遂げた快挙です。100億点に到達したのは29年目の1989年4月でした。それからわずか13年間で100億点を積み上げたことになります。皆さんの活動を支援してきたベルマーク教育助成財団(木田宏理事長)は200億点目にあたるマークを送ってくれた川崎市中原区玉川小学校に記念品と記念の楯を贈って喜びを分かち合いました。
「都会の子供並に試験管やボールなどに不自由しない学校生活を」と朝日新聞社に訴え、運動のきっかけをつくった、へき地の学校の先生たちの声が、こんなに大きな成果を導き出すなんて、だれが想像したことでしょう。
当時、文部省(現・文部科学省)の大臣官房総務課長の立場でこの運動スタートに「ゴーサイン」を出した木田理事長は、「へき地学校や恵まれない学校への支援を一貫して掲げてきたことが200億点につながったと思います」と話しました。
42年前の参加校は、わずか2260校でしたが、その後順調に増え、今では27600校、915万世帯・1000万人という大きな運動に成長しました。
ベルマークを貯めると「自分たちの学校の教育設備・備品が買える」「同時に、へき地や途上国などの、もっと恵まれない教育環境の中で勉強しているお友達のためになる」という2つのメリットに加え、最近では、「この運動に加わることによって、子供たちの心に思いやりの気持ちが芽生える」との評価がお母さんや先生たちの間で高まっています。
100億点達成後の、この13年間、バブル崩壊や少子化による学校の統廃合、マーク収集量の減少など、ベルマーク運動もさまざまな試練と直面しました。しかし、「向かい風」がかえって新しいエネルギーを生み、運動の輪は学校から地域へ、卒業生の家庭へ、女性やお年よりのグループ、労働組合のボランティア活動へとひろがりを見せています。
200億点は1円玉にして200億枚です。直径が2センチの1円玉を横に並べると40万キロメートル。地球を10周出来ます。また、月までは約38万キロメートルですから、月まで行っておつりがくる距離です。「ちりも積もれば・・・」ということわざを、これほど如実に表した例はないでしょう。
新しい世紀に入ったところで200億点という大台に到達したベルマーク運動。この大きなボランティア活動を、時代の要請に合わせて発展させて行くにはどうしたらよいのか。ベルマーク財団は、すべての参加学校や支援してくださる皆さん方と活発に意見交換し、新しい道を探っていきたいと考えています。
(2002/4/23)
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