兵庫県・宝塚市立南ひばりガ丘中学でオーサービジット


(2014/11/18)印刷する

尾木ママが「ネットと上手に付き合おう」

 本の作家(オーサー)が学校を訪問して特別授業をする「オーサービジット」(ベルマーク財団、朝日新聞社主催)が11月14日、兵庫県の宝塚市立南ひばりガ丘中学(高野進校長、559人)で開かれました。

生徒らが事前に送ったポスターを「素晴らしい」と喜ぶ尾木直樹先生

 訪れたのは「尾木ママ」の名でテレビのバラエティー番組で活躍する教育評論家の尾木直樹さん。オネエ言葉で生徒たちを楽しませながら、2時間にわたって個性の大切さやインターネットの危うさについて話しました。

 尾木さんは同中学を訪問する前に生徒全員にネット使用についてアンケートをしました。「アンケートの質問で何か変だと思ったことはない?」と生徒に聞くと「性別を尋ねるところに男性、女性、その他ってあった」と答えました。尾木先生は「そうなのよ」とオネエ言葉で相槌を打ちながら「身体は男性だけど心は女性、またはその反対の人がたくさんいることが最近分かってきたの。人には言えずに悩んでいる」と話しました。「だけど学校は一人ひとりの個性を大事にしなきゃいけない。ありのままで良いという考えが世界的にも主流になっている」と言い「ちなみに私は両生類よ」と笑わせました。

生徒の質問を受け取ける尾木直樹先生

 続いてインターネットの危険性について生徒に訴えました。生徒のアンケートに書かれた、ネットについての生徒の悩みを紹介。①自分の悪口が書かれていないか②なりすましがいるのでは③知らない人からメールが来る④ネットを止められなくなるんじゃないかの4点を挙げました。尾木さんは「女子は友達とつながっていないと不安になるきずな依存症、男子はオンラインゲームに夢中。こうなると1人になる時間がなくなり自我が形成できません」と指摘。「そうなる前にスマホや携帯の使い方のルールを家族で決めましょう」と話し、使う時間を決める、自分の部屋には持ち込まない、人の悪口は書かない、相手を制限するなどを勧めました。

 最後に「芸能界のことでもいいわよ」と生徒から質問を受け付けました。生徒から「芸能界は楽しいですか」との質問には「芸能界は厳しいところ。長持ちしている人は、みんな苦労した人ばかり」と話し、尾木先生も、高校、大学の入試に落ち就職試験も失敗するなど6回の落第と18回の挫折があったと話しました。さらに「やる気のスイッチはどこにありますか」との質問には「やる気はスイッチじゃなくてエンジンです。人は好きな事をするとき、やる気が出ます。勉強なら好きな科目からすると嫌いな科目もできるようになります」と答えると、生徒たちは熱心に聞いていました。

 南ひばりガ丘中学では昨年、東日本大震災の被災地に贈るためベルマーク集めに力を入れました。今年は尾木先生を呼びたいと、今年6月の生徒総会でマークを集めることを決めました。生徒が率先してマークを収集し、訪問してもらうのに必要な3万点に達しました。10月の文化祭では、生徒会が尾木先生を紹介するスライドを制作し、全員で鑑賞しました。さらに尾木先生宛てのポスターを作り、「いじめが起きた時どうしたらいい?」「テレビでのお話を生でききたいです!」などのメッセージを送りました。尾木先生は「こんなに丁寧な文章は初めて。嬉しくなって南ひばりガ丘中学に行きたくなりました」と話しました。

ベルマーク商品

こどもがよろこぶ・かるい学習帳B5かんじ104字

ベルマーク検収

今週の作業日:3/25~3/29
1/30までの受付分を作業中