山口県岩国市の周北小・修成小で一輪車講習会


(2019/10/11)印刷する

 彼岸花があちこちで揺れる9月30日、山口県岩国市の西南にある市立修成小学校、同周北小学校の2校が一緒に一輪車講習会を受講しました。児童数は修成小が17人、周北小は7人。どちらも一輪車に積極的に取り組んでいる学校です。

 会場は修成小。校庭の真ん中に大きな楠の木がそびえているのが印象的な学校です。「5月の運動会で披露してからブランクがありましたが、今日の教室に備え、みんなやる気で練習してました」と修成小の清水聡美校長。午前10時まえには、周北小からもマイクロバスで児童たちが到着。全員体育館に集合し、いよいよ講習開始です。講師は世界大会優勝経験のある、おなじみの鈴木奈菜さんと須郷真弥さんです。

あちこちで咲いていた彼岸花
修成小の楠の木


 まずは技の紹介から。補助なし乗車、アイドリング、片足走行……。両校とも少々自信を持っている子が多く、「できる、できる!」との声が。「じゃあ、これは?」。片足走行中の須郷さんは、ペダルをこいでいない方の足を前方にすーっと伸ばしました。姿勢もよく、とてもきれいなフォルムです。「ええっー」と子どもたち。披露される技は次第に高度になっていき、自然と拍手がわき始めました。

 続いてペアの模範演技。音楽に合わせた激しい動きと技の連続に、子どもたちはすっかり魅了されました。3分半の演技を終えた講師のお二人は、荒い息遣いで肩を上下させています。「一輪車は自転車のように休みながら進めないので、こぎっぱなしなんですよ」。

真剣に講師の技を見つめる
音楽にのって模範演技


 そして、いよいよ実習です。タイヤの空気やサドルの高さと向きを確認してから、習熟の度合いで2組に分かれ、講師に指導してもらいます。

乗る前の調整も大事
アイドリング
順番に手を放してスタート

 しばらくすると、周北小の木村真彦校長が、自ら一輪車にまたがり、初心者グループの先頭を走り始めました。なかなか見事な走りっぷりです。子どもたちも喜んで後についていきます。

 一方、中級者グループは技への挑戦を続け、次々に成功させていきました。ジャンプ乗りが初めてできた子は、満面の笑みで「できたーっ」。ところが講師に見てもらおうとすると、今度はうまくいきません。でも繰り返し挑戦して、さらに何度か成功させました。

 1時間半の講習を終えると、全員整列。周北小の木村校長が「どうだった? ただ『すごいな』と思うのか、一歩でも近付こうと思うのかで、何年か後に得られる結果が違います。それは勉強でも同じです」と語りかけました。児童の代表からは「6年間やってきたけど知らないことがいっぱいありました」「横乗りやジャンプ乗りができるようになりました」と感謝の言葉が贈られ、鈴木さんと須郷さんは、「難しい技でもあきらめないでいっぱい練習して」「できるようになったら友達にも教えて下さい」とエールを送っていました。

先頭は周北小の木村校長
初心者組も真剣
さっと足でまたいで乗る

 両校長とも強調していたのは「本物」をじかに見ることの大切さでした。「目の前で見れば、迫力が違う。今日のことは、きっと子どもたちの将来に役立ちます」。講習会は山口新聞、山口朝日放送、岩国市のケーブルテレビ局も取材に訪れ、子どもたちや講師の二人にインタビューしていました。

 この日は給食も両校合同でした。当番の子がメニューにある小松菜の由来などを一生懸命に説明し、みんなで「いただきます!」。講習中とはまた違った笑顔がはじけました。

テレビ局のインタビュー
楽しい合同給食

 帰りは木村校長の車に同乗して周北小に立ち寄りました。修成小から約5㌔北へ、山の中に入っていったところです。大吟醸酒の「獺祭」で有名な旭酒造のすぐ近くで、学校からは、狭い谷あいにそびえる蔵元の大きなビルがよく見えました。

 昨年の西日本豪雨では、周北小もすぐわきを流れる東川が氾濫して床上浸水するなどの被害に遭いました。その際、一時的に修成小の校舎を借りて授業をしたそうです。今回の講習会は周北小の発案でしたが、同校の体育館の床の改修工事と時期が重なったため、修成小体育館で合同で行うことになりました。

これからも頑張ろう!

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