アフガニスタン、17軒目の寺子屋が建設開始/日本ユネスコ協会連盟カブール事務所長が現状報告


(2019/04/23)印刷する

 「アフガニスタン寺子屋プロジェクト」を進めている公益社団法人日本ユネスコ協会連盟のアフガニスタン・カブール事務所長、ヤマ・フェロジさんが4月18日、川上千春事務局長、鴨志田智也事業部主任とともにベルマーク財団事務所を訪れ、最近の現地の情勢を報告してくれました。寺子屋プロジェクトはベルマーク財団が友愛援助のひとつとして支援しています。

 

日本ユネスコ協会連盟の左から川上千春事務局長、カブール事務所長のヤマ・フェロジさん、鴨志田智也事業部主任

 ヤマ所長によると、アフガニスタンは世界で最も識字率の低い国のひとつです。もともと男性上位の社会でしたが、1990年代に登場したタリバン政権が、教育や医療、職業などの面で女性を徹底的に差別しました。2000年代はじめのタリバン政権崩壊で学校に通う女子が30%増えたそうですが、その後もテロが頻発して治安が悪化し、不安な情勢が続いています。

 こうした中、日本ユネスコ協会連盟は2003年から女性を主な対象に読み書きを教える寺子屋活動をはじめ、2017年までに1万5千人余りの卒業生を出しました。同時に国内避難民のキャンプでも識字クラスを開いています。その成果もあってか、アフガニスタンの識字率は2012年は31.4%(女性17%)だったのが、2018年には38.2%(女性24.2%)と上昇しています。

 

国内避難民キャンプでの識字クラスで、修了証書を手に

 とはいえ、2018年は首都カブール市内で15件の戦闘が発生するなど、まだまだ情勢は安定していません。テロのやり方も、ロケット砲や迫撃砲を遠方から撃ち込むように変わってきているそうです。また、ほぼ半数の国民が貧困ライン以下でが生活し、子どもの20%が働きに出ているなど、経済的にも苦しい状況です。

 そんな中、寺子屋活動は着実な歩みを続けています。2018年1月には16軒目の寺子屋が完成、その銘板には「Bellmark」の文字も刻まれました。さらに今年4月には17軒目の寺子屋の建設が始まりました。

 

裁縫クラス

 寺子屋では識字のほか、職業訓練、出産についての研修、能力開発や市民教育、平和についてのワークショップなども実施されています。寺子屋の建設・運営にも女性たちが携わっています。すべての寺子屋の代表が集まる会議も開かれ、活動の報告や問題点の共有をしています。

 

寺子屋の職業訓練で作られた羊の革製の筆入れ

 ヤマ所長は、識字クラスを卒業した女性のコメントを紹介してくれました。40歳のナイクバクトさんは「タリバン時代は学校に行けなかった。いまは、子どもと一緒に勉強できる」。彼女は寺子屋の裁縫クラスにも参加し、家族の服を作れるようになったそうです。「読み書きできなかった頃と比べたら大きな違いです。日本の皆様に感謝しています」。

 また、今まさに学んでいる女性のコメントも。15歳のファテマさんは「識字が身についてとても嬉しいです。日本の皆さんに感謝しています」。

 

寺子屋の識字クラス。机には日本ユネスコ協会連盟の文字が

 「識字率を上げることが、女性の地位を向上させ、国が貧困から脱出する基礎になる」とヤマ所長。アフガニスタンの今後に、私たちも注目していきたいと思っています。

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