防災科学技術研究所が平成30年度成果報告会を開催


(2019/03/28)印刷する

 ベルマーク財団の教育応援隊のひとつ、「防災科学教室」を共催している国立研究開発法人 防災科学技術研究所(以下、防災科研)が2月22日、東京国際フォーラムで平成30年度成果報告会を開きました。冒頭、防災科研の最近の活動トピックスをまとめた映像が紹介され、昨年8月にベルマーク財団と包括連携協定を締結した際の写真も映し出されました。

ほぼ満席の会場
ベルマーク財団との協定締結も映し出されました


 開会の挨拶で林春男理事長は、防災科研の理念と決意を示す言葉を新たに作ったことを初めて公開しました。それが「生きる、を支える科学技術」です。

 「南海トラフ地震や首都直下型地震など国難ともいえる災害の発生が予測され、それらを地球温暖化、気象の極端化の中で乗り越えていかなければなりません」と林理事長。こうした現状を踏まえ、「これからの日本の防災はどうあるべきか、防災科研はどのような役割を果たすべきか」を1年かけて考えてきた結果なのだそうです。同時に防災科研のロゴマークも一新されました。

「雪おろシグナル」の講演の様子

 続いて第1部では「平成30年の災害が教えてくれた教訓」として、5名の研究者がそれぞれ異なる分野の事例を講演しました。

 雪氷防災研究部門の平島寛行さんが発表したのは、昨年1月9日から新潟県で活用が始まった「雪おろシグナル」について。屋根にかかる雪の重さを地域別にサイトで示し、雪おろしのタイミングを適切に判断できる仕組みで、同3月までの約2か月でなんと5万アクセスを記録しました。

 火山防災研究部門の山田大志さんは、昨年1月の草津白根山噴火を教訓に、「水蒸気噴火研究のいま」を伝えました。当時、午前10時に噴火が発生、防災科研は同日22時から現地で降灰調査をし、結果を翌日にはサイトで公表しました。噴火の規則性を見つけ出すのはなかなか難しいのが実情だそうですが、まだまだ研究の余地があるといいます。

 社会防災システム研究部門の佐藤良太さんは「災害時情報集約支援チーム(ISUT・アイサット)の取り組み」をテーマに、過去の災害での対応例を報告しました。その名の通り、災害時に情報面から支援をするISUTですが、その際に使うのが「府省庁連携防災情報共有システム(SIP4D・エスアイピーフォーディー)」。災害時には様々な機関の情報が必要となりますが、それらのバラバラな情報をひとつの地図にまとめられる最新のシステムです。防災科研の開発したシステムが災害時に大いに役立っていることが伝えられました。

 昨年7月の西日本豪雨は広範囲な地域に被害が出たことが特徴でしたが、水・土砂防災研究部門の三隅良平さんは、集中豪雨が数か所で同時発生することが今後も起こりうる、と説明しました。西日本豪雨からは、時間の猶予があっても避難が困難な人もいる、という学びも得たそうです。

 企画部広報課の市橋歩さんの発表は「生活再建支援連携体の活動」がテーマ。北海道胆振東部地震の被災地を例に、建物被害認定や罹災証明書の発行などの生活再建の課題をスムーズにするため、広報的な視点から「役に立つ防災情報が掲載されている防災科研HP」の作成を始めとしたweb対応の充実を目指していると話しました。

来場者でにぎわうポスター会場
ポスターの説明を受ける来場者


 第2部ではロビーに掲示された成果発表ポスター約80枚をもとに、来場者が活発に意見交換をしました。その間、舞台にはDr.ナダレンジャーこと納口恭明さんと助手のナダレンコこと罇優子さんが登場。「防災科学教室」や財団のへき地校支援「理科実験教室」でおなじみのお二人が、この日は子どもではなく大人たちを巧みな話術で巻き込み、発泡スチロールなどを使った実験を披露しました。

Dr.ナダレンジャーと助手のナダレンコさん
天井についちゃうよ!


 第3部はパネルディスカッション。防災科研の研究者、内閣府や時事通信社からのゲストがパネリストとなり、「今さら聞けないSIP4Dのすべて」をテーマに議論を展開。スマートフォンのアプリを使って参加者も意見表明できる仕組みが取り入れられていて、会場は大いに盛り上がりました。

パネルディスカッション

 防災科学技術研究所(茨城県つくば市)が一般公開される「ぼうさいミュージアム2019」が4月21日(日)に開かれます。「防災」の大切さは分かっていても、実際にどうすればいいかを考えると、なかなか難しいもの。当日は、いろいろな体験や工作などが用意してあり、子どもと一緒に防災についてわかりやすく学ぶことができます。当日は食堂も解放され、入場は無料です。詳細は【防災科研ホームページhttp://www.bosai.go.jp/】をご覧ください。

防災科研の新たなアイデンティティ

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