ベルマーク運動説明会、旅ドキュメント 東北編


(2018/07/03)印刷する

 ベルマーク財団員は毎年5、6月、説明会のため全国を飛び回ります。移動して会場に着いたらを下見して現地泊。翌日午前に説明会を開き、終えるとまた移動……。月曜に東京を出発し、金曜に戻るまでに4会場で開催します。これが数チーム並行して動いています。このうち、5月に東北4県を回った職員が、見聞きした各地の様子を綴ります。


①山形

 財団の決算理事会を終えた後、東京駅から午後4時の山形新幹線に飛び乗る。車窓からは水を張った田に沈む夕陽が美しい。福島から奥羽本線に入る頃はすっかり暗くなり、夜8時まえ、山形に到着。会場下見は先乗りした同僚が済ませていた。

 翌朝、会場の山形テレサへ。体験発表していただくのは、山形市立西小学校の29年度PTA会長、井上和行さんと、30年度会長の髙田厚さん。開場前に打ち合わせをしているうち、協賛会社として来場したジブラルタ生命の担当者のお子さんも偶然、同校の児童だと判明。会話が弾み、なごやかな雰囲気に。

 西小の井上さんの発表は、保護者の負担軽減のためベルマーク整理日を年6回から3回に減らしたが、一方で、実際に物品を購入するなどして目的意識を持って活動することを心がけたこともあり、前年比86%の約4万点を集めることができた、という内容。用意した原稿に目を落とすこともなく、流暢に語りかける井上さん。来場者からは細かな点についての質問も寄せられていた。

 来場者のうち2人は福島からわざわざ車で来たそう。福島の説明会は翌日だが、市の鼓笛パレードと重なるため、一日早い山形に来たとのこと。その熱意に頭が下がる思いだった。


②福島

 山形から新緑の中を抜けて福島へ。駅では、ご当地のゆるキャラ、キビタンが出迎えてくれた。

 会場のコラッセふくしまの下見で、案内してくれた担当者としばし雑談。東日本大震災の影響は、福島市内では表面的にはおさまっているように見え、駅前の放射線量計に関心を寄せる人ももういない。でも実は心の奥底の部分で、主に人間関係の問題で様々な思いがくすぶっている、という話を聞く。被害の根の深さを改めて思い知る。

 翌朝、福島の気温予想が日本で一番高いという猛暑の予報。鼓笛パレードとのバッティングもあり、参加者数を心配したが、結果は昨年と同じく26校が参加、計53人が訪れてくれた。ただ参加者に聞くと、パレードに行くため欠席した人も多かったようだ。

 体験発表は、福島市立森合小学校の29年度PTA会長、二階堂義樹さん。。児童が700人近く、クラス数も26ある大規模校。保護者全員参加がPTAの約束になっており、ベルマークも毎月100人ほどが作業をしているという。仕分けにはイチゴの空パックなどを使っているそうで、さすが果物大国・福島ならでは。同じくPTAの鈴木朋江さん、八島小百合さんが、実際の道具を手に、発表をサポートしてていた。


③仙台

 仙台といえば伊達政宗。会場下見の後に仙台城址を訪れ、有名な騎馬像を見に行く。でも、お顔の後ろに午後の太陽が入ってしまい、完全な逆光。露出を大幅に補正して撮影する。

 当日、会場のトークネットホールには300人近くが来場した。協賛会社のブースも5社あって、ロビーはにぎやかな雰囲気に。ただ、朝からの雨のため出足が遅かったのか、定刻の10時になっても入場者の列が続く。やむなく開会を5分遅らせた。

 発表者は仙台市立北六番丁小学校の小山由紀乃さんと渡辺由香さん。小山さんが作ったパワーポイントの映像は、冒頭、宇宙から見た地球がどんどんズームアップされていき、日本列島、そして仙台、最後は学校の位置が示される、という映像。思わず会場からもどよめきが漏れた。パワポの技は最近習得したばかりとのことだったが、他にもアニメ効果を使うなど、工夫を凝らした見事な出来栄え。実際の活動でも、マークを切り揃えることをやめたり、マークのサイズに合わせて4種類の台紙を作るなど、随所に合理化や工夫がみられた。

 発表が終わった頃には雨は上がっていた。仙台はこの週末「仙台青葉まつり」を控えており、アーケードのあちこちに大きな山鉾が置かれていた。


④盛岡

 名峰・岩手山の姿を楽しみに盛岡入りしたが、あいにく厚い雲に覆われていた。天気は下り坂との予報。その通り、発表会当日は雨になった。

 盛岡駅前にあるアイーナ・いわて県民交流センターは、図書館やホール、会議室など様々な機能を備えた複合施設。中には大きな吹き抜けがあり、ガラス張りのエレベーターに乗ると、木を象ったオブジェ「エレクトリック・ツリー」を見下ろすことができる。その最上階、8階の会議室が説明会の会場だ。

 発表校は盛岡市立仙北小学校。村田浩隆副校長が、PTAの阿部ひとみさん、谷藤徹子さん、吉田真紀子さんとともに、念入りに原稿をチェックする。同校は児童718人、26学級の大規模校だが、さらに近隣のスーパーに回収箱を置くなど熱心に活動した結果、昨年度は目標の10万点を上回る13万点余を獲得した。

 説明会の最後、ウエブベルマーク協会の今宿裕昭常務理事による、ネットショッピングでベルマーク点数を貯める仕組みの紹介が大いに関心を集めた。発表者だった村田副校長も真剣に聴き入り、「今度はウエブで1位をめざす」と、意欲を新たにしていた。

 山形→福島→仙台→盛岡の説明会ツアーはこれで終了。雨脚が強くなる中、新幹線で帰京した。

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