ベルマーク財団

第19回友愛援助、9事業を募集

(2016/05/06)印刷する

　紛争や貧困、自然災害など苦しい状況の中で教育を受けられなかったり、苦しんでいる子どもたちが大勢います。世界の子どもたちのために何か支援できることはないだろうか。みなさまの声に応えてつくられたのがベルマーク運動の友愛援助です。自分たちの備品購入をちょっと控えて、ベルマーク預金を直接寄付にあてる仕組みで、1998年にスタートしました。

　2016年度は、引き続き東日本大震災で被災した子どもたちへの支援をはじめ、9事業を募集します。海外の対象国は、アフガニスタン、ラオス、フィジー、東ティモール、タイ、マダガスカル、ベトナムの7カ国です。対象事業はベルマーク財団が審査して選びました。東日本大震災援助については財団が直接、他の事業は子どもたちの教育環境の整備・充実の為に活動し、事業実績のある団体が行います。

　申し込み要項は次の通りです。金額は問わず、複数の事業へのエントリーも大歓迎です。

　世界の子どもたちのために、ふるってご参加ください。

①東日本大震災援助事業		≪ベルマーク財団≫ http://www.bellmark.or.jp/
2011年3月11日に発生した東日本大震災に対し、ベルマーク財団は緊急友愛援助を募集しその支援にあたりました。被災校への支援を継続的に行うため、2016年度も引き続き、ベルマーク預金からの拠出を呼びかけます。東日本大震災から6年目に入ります。被災した地域や学校の再生はなお途上にあり、地元帰還の展望さえ描けない地域も残る福島県をはじめ、岩手、宮城両県を合わせた３県の被災校は息の長い支援を求めています。ベルマーク財団は震災直後、3県と茨城県にノート、鉛筆、クレヨンなど計800万円相当の緊急支援を実施しました。その後も2015年度までの5年間で、被災地支援プロジェクトとして３県を中心に延べ1346校に対し、計4億735万円相当の支援をしてきました。各校が必要とする設備品や教材を贈呈したほか、中学校には生徒がクラブ活動や校外学習などの際に使うバス代の直接援助にも取り組んでいます。2016年度も引き続き、ベルマーク預金からの寄付を呼び掛けます。
②アフガニスタンの子どもたちへの保健教育活動		≪ジョイセフ≫ http://www.joicfp.or.jp/jp/
	アフガニスタンのナンガハール州は内戦が激しかった地域で、隣国パキスタンに逃げていた多くの住民が帰還難民として戻ってきています。旧タリバン政権時代には女子教育の必要性が認められていなかったためにいまでも女性の80％は読み書きできません。女性の多くが12～3歳で結婚しますが、衛生の知識もないため、2014年の乳児死亡率は7.1%。世界で最も高い国の一つになっています。同国で行う保健教育活動への支援を、現地のNGOであるアフガン医療連合と協力、視聴覚教材を使用した環境衛生指導など行うための資金を募ります。
③ラオスでの学校図書室開設プロジェクト		≪ラオスのこども≫ http://deknoylao.org/
ラオスの学校の空き教室を活用して図書室を開設、新しい本のセットを配布します。この会はベルマーク財団を通じた日本の学校からの支援などによって、2015年末までにラオスの266カ所に学校図書室を開設、子どもたちに本の楽しさを伝えてきました。うち友愛援助事業を通じて開設された図書室は2001年以来、52カ所にのぼり、開設後に図書セットを届けた学校は、のべ295校になります。図書室の開設と既設図書室のフォローを継続するための資金を募ります。
④フィジーの子どもたちの植林・環境教育支援「子供の森」計画		≪オイスカ≫ http://www.kodomono-mori.info/
	300以上の島々で構成され、観光地としても名高い南太平洋の国フィジーでは、近年海面上昇による海岸浸食や大雨による土砂災害といった自然災害が多発しています。この状況下で重要なのは植林等の森林再生・保全活動と同時に、森や自然環境の大切さを理解し、自然と共に生き、実際に植林活動などの行動ができる「人づくり」です。次世代を担う子どもたちの「自然を愛する心」を養いながら、地球緑化活動を進めるための資金を募ります。「子供の森」計画は1991年からアジア各国で繰り広げられており、ベルマーク100点が苗木１本になります。
⑤東ティモール　小中学校での保健教育推進プロジェクト		≪シェア≫ http://share.or.jp/
2002年に独立した東ティモールは、人口約120万人の約半数が15歳以下です。同国保健省が近年発表した統計によると5～14歳の子どもの死因と疾患の上位は肺炎・結核・マラリアといった予防可能な感染症でした。これらは保健教育が学校に定着し、感染症予防のスキルを得られれば減らせます。シェアは国の保健省・教育省と連携し、小学校校長や保健担当教員への研修などを実施してきました。これまでのエルメラ県での活動経験を生かし、全県に学校保健プログラムの運用を目指しその活動を行うための資金を募ります。
⑥タイ国境　ミャンマー難民キャンプでの教育・文化支援活動		≪シャンティ国際ボランティア会≫ http://sva.or.jp/
	2000キロに及ぶタイとミャンマーの国境近くでは、ミャンマーからタイ側へ人々の流出が続き、1984年には難民キャンプが設立され、いまでも9カ所のキャンプに約11万人の難民がとどまっています。キャンプでの限られた生活の中では文化的アイデンティティの喪失が危惧され、「伝統的な文化を継承する場」を提供することが必要とされています。シャンティでは現地で使われるカレン語とビルマ語の図書を出版したり絵本を図書館へ配布しています。図書を通した教育・文化活動を行うための資金を募ります。
⑦アフガニスタン寺子屋プロジェクト		≪日本ユネスコ協会連盟≫ http://www.unesco.or.jp/terakoya/
内戦が長く続いたアフガニスタンでは、特に旧タリバン政権下、女子教育が行われず、識字率はいまも世界最低レベルと言われています。ユネスコが2002年以来、同国内に建てた寺子屋は15軒。2015年度には、720人が9カ月間の識字クラスを受講し、現地語の基礎的な読み書きを身につけることができました。2016年度からは民族融和や平和教育の実施や教材開発も進めます。寺子屋で開く識字学級に必用な教材などの購入や、寺子屋をさらに増やすための資金を募ります。
⑧マダガスカルの学校給食プログラム		≪国連世界食糧計画ＷＦＰ協会≫ https://ja.wfp.org/
(C)WFP/Graeme Williams 学校に着いたらまず朝ごはんの給食を食べます。	2009～2013年の政治危機などで経済が低迷するマダガスカルでは、2006年には96％を超えていた小学校の就学率が69％まで低下しました。非常に貧しく、５歳未満の子どもたちの47％に発育阻害が見られるなど、栄養状態のレベルは深刻です。WFPではそうした子どもたちが少しでも多く学校に通えるよう、貧困地域である南部や都市部の一部で、地産地消を旨とする学校給食支援や現金・食券支給を始めました。子どもたちが新鮮な野菜を食べられると同時に、地元の農業振興にも役立つプログラムを行うための資金を募ります。
⑨ベトナム少数民族の子どもたちのための教育支援事業		≪日本ユニセフ協会≫ http://www.unicef.or.jp/
急速な経済成長を遂げてきたベトナムですが、少数民族の子どもたちの教育は大きな問題となっています。遠隔地や少数民族のコミュニティーで暮らす3～5歳の子どもの13％が正規の就学前教育を受けていない、少数民族の子どもの16％が小学校に通えていない、などのデータがあります。ユニセフは、少数民族が多く暮らす中部高原地域のコントゥム省とザライ省で学校システム改善の支援に取り組みます。その一環として、少数民族の3～10歳の子どもたちを対象に、家庭や地域社会に手洗いの習慣を広げていくための活動資金を募ります。		(C)UNICEF/VTNA2006-0071/Doan