栃木県・足尾中で、走り方教室/「軽く、楽に走れるようになった」


(2015/10/30)印刷する

 群馬県境に近い山あい、栃木県日光市の市立足尾中学校(上吉原明夫校長・生徒25人)で10月19日、ベルマーク財団のへき地校支援ソフト事業「走り方教室」が開かれました。栃木県では初めての開催です。

 講師は、NPO法人ニッポンランナーズのゼネラルマネージャー兼ヘッドコーチの齊藤太郎さんと、ゼネラルコーチの萩谷正紀さんです。

 まずは体育館で座学とトレーニングを積み重ねます。時速110キロのチーターの走りと、赤ちゃんがハイハイする映像をもとに、齊藤さんが「どうしたら効率よく走れるか。それは体幹(胴)をうまく使うこと」「横にふらつかず、前に走るために、十の力を使い切る」などと話していきます。

骨盤を使い、体重を乗せる。左は齊藤ゼネラルマネージャー
肩甲骨を利用して腕を引く

 そのコツを「こけし走り」という言葉で説明しました。「こ」(脚の付け根の骨盤)と、「け」(腕の付け根の肩甲骨)を存分に動かし、「し」(正しい姿勢)で走るのです。

 実践に移りました。床に敷いたはしご状のラダーや新聞紙を利用し、ももの上げ方や着地のしかた、腕の振り方、重心のかけ方を習い、「こけし走り」のコツを体に覚え込ませます。

 こんどは、真っ青に晴れ渡ったグラウンドです。体を前に傾けてからの走り出し、ユニークな形式のリレーなどで走り込みました。

足を上げ、床のラダーを踏まないよう、体の真下で着地

 みな、汗びっしょりです。3年生の安塚憂衣(ゆい)さん。これまで、体を前に傾けてという意識はしていなかったそうですが、「いろいろなことを習い、軽く楽に走れるようになりました」「なにか筋力が戻ってきた感じ」と話してくれました。

 足尾中には、卓球とソフトテニスの部活があります。人数が少ないので、団体種目には出られません。宇賀神良博教諭は「走ることは、すべてのスポーツの基本という意識で取り組んだ」と言います。

 この山あいの小さな学校のグラウンドには、シカの親子がのんびりと姿を現すそうです。

胸の新聞紙を落とさないよう、正しい姿勢で
腰をひもで支えてもらい、体を前に。そして走り出す
コツを覚えてランニング。先頭は萩谷ゼネラルコーチ

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