クリオネが繋ぐ優しい気持ち
(2015/02/18)印刷する
八戸・松館小の子どもたち、理科実験教室講師の桑原さんと交流
ベルマーク財団の「出前授業」のひとつ、理科実験教室は今年度も全国9校で開催され、1月末で終了しました。最後の開催校となった八戸市の松館小学校(田村元校長)では、今も子どもたちと講師の桑原尚司(たかし)さんの交流が続いています。
桑原さんは北海道立オホーツク流氷科学センターの学芸員です。1月26日に松館小であった理科実験教室では、オホーツク海で採取した本物のクリオネや流氷の一部を持ち込みました。クリオネは授業が終わった後、学校にプレゼントされました。
子どもたちは、厳寒の地で見られるダイヤモンドダストの再現実験やクリオネの観察などを90分たっぷりと楽しみました。後日、桑原さんのもとに子どもたちから「ふだん出来ない実験が出来て楽しかった」とか「理科が好きになった」と感想文や手紙が寄せられました。桑原さんは、子どもたちの質問への回答と、風邪で授業を欠席した井上帆佳さん(5年生)へメッセージを送りました。
松館小は全校児童9人の小さな学校で、今年度3月末で閉校します。桑原さんは、思い出となる学校行事に参加できず、桑原さんや先生たちとみんなで撮影した集合写真にも入れなかった井上さんの事が気になっていたそうです。
思いがけない嬉しいメッセージをもらった井上さんは、「参加できず本当に残念でした。いただいたクリオネ、とても嬉しかったです。北海道と青森は近いけど、似ているところもちがうところもあって、なぜなのか調べてみようと思います。いつかお会いしたいです」と返事を書きました。
これを読んだ桑原さんが、嬉しい気持ちのおすそ分けと、そのいきさつを財団にも知らせてくれました。
優しい気持ちのリレーです。
教頭の松橋淳子先生は「心温まるメールをいただき、本当に嬉しかった」そうです。
プレゼントされたクリオネは、毎日子どもたちがみんなで大切にみていると教えてくれました。