石川県の小学校で一輪車講習会


(2014/08/11)印刷する

「乗れるかもしれない」「乗ってみたい」コツを教えてもらい大きな前進

 夏休み真っただ中の8月6日、石川県珠洲市の市立西部小学校(濱育代校長、22人)で一輪車講習会があり、20人の子どもたちが元気な姿を見せました。

音楽と手拍子に合わせて模範演技を披露

 一輪車講習会はへき地学校ソフト援助の一つです。「物」というハード面だけでなく、「心身の成長」というソフト面でも支援をしていこうということで、1997年度から始まりました。今年度で18年目、西部小で260校目の開催となりました。

 今回子どもたちに一輪車の手ほどきをしたのは、小山美由紀さんと浮谷奈菜さんです。二人とも数々の大会で何度も優勝したことがある一流の選手です。小山さんは、日本でたった3人だけの一輪車技術認定エキスパート1級保持者でもあります。

 同小では、半数以上の子どもたちが一輪車に乗ったことがなかったり、手すりにつかまらないと乗れなかったりという初心者です。そこで、基本的な乗り方を見てもらおうと、小山さんが解説をしながら、浮谷さんが実演しました。初めは直進、次にコーナリング。徐々に半径が縮まりスピン。その場で動かずにいるアイドリングや後ろ向きに走るバック走行。浮谷さんは、これらを小学1年生のときにはできていたそうです。その話を聞くと、全員驚きの声を上げていました。

一輪車の前後を間違えると危険

 次に、きれいな衣装に着替えた小山さんと浮谷さんが、音楽に合わせて華麗な演技を披露しました。子どもたちは手拍子をしながら、釘付けになって見ていました。

 乗り方の前に、一輪車のしくみや調節の仕方を教えてもらいました。一輪車にも前と後ろがあることや、どこを見ればそれがわかるのか。サドルの向きが合っていても、本体の向きが逆になっていると、乗っているうちにペダルが緩み、外れてしまい、とても危険なこと。サドルの位置はおヘソの高さで合わせる。低い方が転んだときに安全のように思いますが、姿勢が悪くなりかえって危ないそうです。

 指導は、二つの班に分かれて行いました。小山さんが担当するのは、一輪車に乗れる4人の子どもたち。浮谷さんが担当するのは、乗ったことのない子や、まだあまり上手に乗れない16人です。

 初心者の子どもたちは、乗り方から教えてもらいました。体育館の舞台のヘリに手を置きバランスを取ります。それでもふらついていると、浮谷さんから「姿勢を良くしてください。背筋を伸ばしてください」と声が掛かります。すると、ふらふらしていた体と一輪車がピタッとその場で止まりました。何度も練習をするうちに、止まっていられる回数や時間が長くなっていきました。一瞬手を離し、パンと手を叩けるくらいバランスがとれるようになりました。安全な降り方も習いました。手を付きながらではありますが、舞台の端から端まで乗ることもできました。

ちょっとしたアドバイスでふらつかないようになりました

 これまで一輪車にあまり興味のなかった男の子が、「姿勢が大切だとよくわかりました。今まで2回くらいしか挑戦したことがなかったけど、乗れそうな気がしてきました。これからは乗ってみようと思います」と言っていました。

 もちろん急激な上達はしませんでした。しかし、今まで一輪車に乗れなかったために、敬遠していた子どもたちが、コツを教えてもらい「乗れるかもしれない」「乗ってみたい」という気持ちになったことは、大きな前進です。

 最後に小山さん、浮谷さんの二人から、子どもたちへアドバイスがありました。「姿勢に気を付けてください。そして、期間を空けないで短い時間でもいいので毎日乗ってください。勉強でもひらがなを覚え、カタカナを覚え、そして漢字を覚えるように、コツコツと積み重ねていけば難しい技もきっとできるようになります」。そして子どもたちは、小山さんと浮谷さんにハイタッチしながら、元気に体育館を後にしました。

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