栃木県・足尾小から「ありがとう」/電子黒板やカメラ、授業に大活躍


(2015/11/04)印刷する

 渡良瀬(わたらせ)渓谷を群馬県側からさかのぼり、栃木県に入ったところが足尾地区です。合併によって今は日光市になりました。そこにある市立足尾小学校(福田宜男校長、児童50人)を10月19日に訪ねました。ベルマーク財団が2015年度に学校備品を援助したへき地学校100校のうちの1校です。備品は子どもたちの授業に大活躍し、福田校長は「たいへん助かっています」と感謝していました。

モニターに電子黒板のユニット(左端の白い部品)を付け、図を自由に描いて、算数の授業もわかりやすく

 「子どもたちにとって必要なもの」「持っているがまだ足りないもの」。援助してもらう備品を決める際に考えたことです。そこで選んだのが、電子黒板とビデオカメラ、デジタルカメラでした。

 2年生の算数の授業を見せてもらいました。受像機に「ユニット」という電子黒板の部品を付けています。「1はこに、おかしが6こずつ入っています。4はこでは、おかしは何こになりますか」。児童が画面にある絵を指でたどりながら解いていきます。

 デジタル教科書を写して、タッチペンで文字を書き込んだり、図形をわかりやすく説明したりします。拡大もできます。視覚的に教えられるため、先生の指導力が上がり、児童も意欲的になるそうです。

音楽の授業。ビデオカメラで学びの進み具合を記録

 5年生の音楽の授業では、ビデオカメラが回っていました。担任がどう指導しているか、学んでいる児童の表情はどうか……。授業の実践研究にも使えます。

 6年生12人は10月、鎌倉・横浜への修学旅行に行って来ました。1班6人の2班にそれぞれデジカメを渡し、思い出づくりに役立ちました。

小型デジカメで修理が必要なところをチェック

 「足尾」といえば、「銅山」ですね。江戸時代に採鉱が始まり、明治・大正・昭和と近代国家づくりに活用されました。それはまた、田中正造が国会で鉱毒事件を糾弾したり、明治天皇に直訴状を渡そうとしたりして、「公害告発」の原点ともなりました。

 大正時代の最盛期、人口3万8千あまりを記録して、県都・宇都宮に次ぐにぎわいを見せ、足尾小学校には3500人もの児童がいました。1973(昭和48)年に閉山し、それからは過疎化がどんどん進みます。

中は木の香りがただよう足尾小学校

 足尾小の廊下には、そんな足尾の歴史、自然を子どもたちが研究して発表した作品がたくさん貼ってあります。植林作業も取り組み、創作太鼓の「赤胴(あかがね)太鼓」にも汗を流しています。また、毎週月曜日の朝には、地域の人たちがやってきて本の読み聞かせボランティア活動を続けています。

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