「バス代支援に感謝」


(2016/06/06)印刷する

岩手県中学校長会の菅原会長が財団訪問「バス代支援、継続ぜひ」

ベルマーク財団を訪れた岩手県中学校長会の菅原正弘会長

 岩手県中学校長会の菅原正弘会長(盛岡市立河南中学校長)が5月24日、ベルマーク財団を訪れ、財団が援助しているバス費用について、「岩手県は沿岸から内陸まで100キロ以上あり、部活動の交流試合にバスで遠征するにも費用がかさみます。本当に助かっています」と感謝を伝えました。

 2015年度は、5月から12月に26校で計62台のバスを借りることができたそうです。バス代の高騰のため、前年度の約100台よりは減りました。

 財団の中島泰常務理事は「2016年度も予算化しています。学校が必要な支援を続けていくつもりです」と応じました。

 財団は2015年度、岩手・宮城・福島3県の被災校158校に、教育備品や教材、生徒たちの移動に使うバス代援助として、計3495万円を支援しました。対象校と内容は3県の小学校長会、中学校長会を通じて状況を調べて決めました。設備品は1校20万円、バス代は1校20万円から25万円を限度としました。

 バス代援助は、岩手の26中学校、宮城の34中学校、福島の6中学校の計66校から要望がありました。

 菅原会長によると、岩手県では現在、仮設住宅があるために校庭が使えない中学校が9校あります。6校では現在でも仮設校舎で授業をしています。ストレスを感じる生徒も多く、引き続き心のケアが必要だと指摘されています。

   


   

 菅原会長は震災当時は釜石市の甲子(かっし)中学校の校長でした。沿岸から9キロほど内陸にあるため、校舎は津波の被害を受けなかったそうです。

 震災翌日から避難所と自衛隊の拠点になりました。生徒たちへの通信手段がなかったので、校門に張り紙しました。2階の教室や体育館は避難所に、1階は自衛隊の本部になりました。

 先生が生徒に「避難してくる人たちの布団や毛布が足りない」と話したところ、あっという間に広がり、生徒たちが被害を受けずにすんだ家庭から布団や毛布を教室がいっぱいになるほど集めました。トイレ掃除や部屋の掃除も自ら進んでこなす生徒たちにも驚かされました。

 校庭は延べ700人の自衛隊員が4カ月弱テントを張り、自衛隊車両の駐車場として使われました。被災地のために頑張ってくれている隊員たちの様子を目のあたりにして、生徒たちも多くのことを学んだそうです。自衛隊が退去する時には、生徒たちがセレモニーを開きました。

 「自衛隊の方から、『子どもたちのさわやかな挨拶で元気をいただき、自分たちも学びました』と言われた時は嬉しかったですね」と菅原校長は話しました。

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